図書館閉館案に議会紛糾 渋谷区 

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閉館方針を巡って議論が紛糾している渋谷区立渋谷図書館
閉館方針を巡って議論が紛糾している渋谷区立渋谷図書館

 渋谷区立渋谷図書館を今年度末で閉館するとの区の条例案を巡り、区議会が紛糾している。8日閉会の第4回区議会定例会では「地元への説明が不十分」として継続審査となり、閉館決定は見送られた。区内には図書館が複数あるとはいえ、利用者たちは「納得いかない」と困惑している。(白井亨佳)

 同区によると、同館は1915年(大正4年)、区内で初めて開設された図書館。77年に現在の赤レンガの建物に改築された。蔵書数は約11万点、座席数は133席で全10か所の区立図書館の中で2番目に広い。JR渋谷駅から徒歩10分の好立地にあり、昨年度1年間の利用者数は約5万3700人と、多くの区民に親しまれてきた。

 一方、同館は空調設備が故障し、今年夏には暑さから職員が体調を崩したため、8月中旬~9月中旬、臨時休館していた。現在は予約された本の貸し出し、雑誌と新聞の閲覧のみを行っているが、館内は水が漏れたりタイルがはがれたりしたため、区は「安全性が確保できないほど老朽化が進んでいる」として今年度末で閉館するとの方針を固めた。

11月に初議題 「説明不十分」継続審査に

 しかし、この方針決定は、11月に始まった今回の定例会で初めて議題に上ったことから、区議から「地域住民にいっさい説明もせず、廃止するのは許されない」「図書館の空白地域を生まないよう、将来像を示すことが重要だ」などと厳しい意見が相次いだ。長谷部健区長は閉館の代替策として、400メートル先の白根記念渋谷区郷土博物館・文学館に本の貸し出しのみを行うスペースを設置することや、区立学校と図書館を新たに併設することを提示しているが、区議からは「現実的ではない」との批判が出ており、議論は平行線のままだ。

 渋谷図書館を週1回利用するという高校1年女子(15)は「別の図書館に行くには徒歩20分もかかるので、なくなるとかなり不便」と不満そうな様子。幼い頃から通っているという無職男性(72)は「きちんと説明した上で跡地を図書館以上に役に立つものにするなら反対はしないのに」と話していた。

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