店苦悩「応じるしか」 まん延防止

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営業時間の変更を知らせる紙を貼るワインビストロ「n.A」の安部さん(19日午後5時頃、中野区で)
営業時間の変更を知らせる紙を貼るワインビストロ「n.A」の安部さん(19日午後5時頃、中野区で)

 新型コロナウイルスの感染急拡大を受け、都にも「まん延防止等重点措置」の適用が決まった。都が感染対策を確認した「認証店」は都の要請に応じる場合、「酒類提供は午後8時まで、同9時まで営業」か「酒類提供なしで午後8時まで営業」のどちらかを選択することになる。都の要請と事業継続のはざまで、店主たちは苦悩を深める。

「効果あるのか根拠を」

 19日午後5時頃、中野区のワインビストロ「n.A(エンネアー)」のオーナーシェフ・安部紀明さん(47)は、出入り口付近に営業時間変更を知らせる紙を貼り出した。

 営業時間は午後4時~翌日の午前0時。しかし21日からは都の要請に応じ、酒類を午後8時まで提供し、午後9時に閉店することにした。安部さんは「ストレスはあるが、店の信用にも影響するので応じるしかない」と厳しい表情を浮かべた。

 コロナ禍でこれまで、時短営業や休業を余儀なくされ、ほかの飲食店でアルバイトをしたこともある。昨年9月末に緊急事態宣言が解除され、客足は戻りつつあっただけに「いつまでコロナに付き合えばいいのか」とため息をついた。

 墨田区押上の焼き鳥店「秀吉」の店長、長島政行さん(57)も営業時間を午後9時まで短縮するつもりだ。「焼き鳥店はお酒を出せないと商売にならない」からだ。

 同店の売り上げは昨年末、コロナ禍前と同程度にまで回復したが、新たな変異株「オミクロン株」の感染が急拡大した1月中旬以降、客足がぱったりと途絶えた。長島さんは「時短営業やお酒を出さないことで、どれほど感染対策に効果があるのか、根拠を示してほしい」と不満を漏らしていた。

 一方、同じ押上地区で「カフェ883(ぱぱさん)」を営む折元良道さん(63)は、酒類の提供はやめ、午後8時に閉店しようと考えている。コロナ禍でディナーの客足が遠のき、昨年秋の宣言解除以降も、店はガラガラのまま。折元さんは「常連客の生活スタイルが変わり、夜にお酒を飲みに来なくなった。店を開けていても客は来ない」と理由を話す。

 「どのように営業するかは、各店舗に任せたい」。新宿・歌舞伎町の「新宿ゴールデン街商店街振興組合」で理事長を務める外波山文明さん(75)は、そう話す。

 にぎわいを取り戻しつつあったゴールデン街だが、年明けに感染状況が悪化し始めると、一部の店は早々に休業に入ったという。外波山さんも、自身が経営するバー「クラクラ」を21日から休業する予定だ。開店は午後7時からでアルバイトを4人雇っている。「1、2時間だけ営業したくらいの売り上げでは、バイト代までまかなうことはできない」と外波山さん。「時短営業は仕方ないことだけど、また暗い雰囲気になるのは寂しい」とこぼした。

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