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都は、東京五輪・パラリンピックで整備した施設の活用方法などをまとめた「TOKYOスポーツレガシービジョン」を策定した。パラアスリートの練習拠点や、水球会場を改修したアイスアリーナを整備するほか、大会で使用した5か所の施設を4月以降、順次開業していく。
サッカーなどに使われた調布市の東京スタジアム内には2022年度末、車いすバスケットボールなどの練習ができる「都パラスポーツトレーニングセンター」が開業する。
水球会場となった「東京辰巳国際水泳場」(江東区)は25年度、都立施設として初めて通年でアイスリンクを備えた「東京辰巳アイスアリーナ」に生まれ変わる。一般向けの利用のほか、年間約20回の大会利用を想定。アイスショーなどの興行利用も見込む。
また、メダルラッシュに沸いたスケートボードなど都市型スポーツを集約した「有明アーバンスポーツパーク」も江東区に整備する。スケボーの初心者コースに加え、3人制バスケットボールのコートや、ボルダリングが楽しめる屋内施設などを設ける。
都「ビジョン」 5施設、4月以降に開業
このほか、大会に合わせて新設した6施設のうち、すでに一般向けに開業した「夢の島公園アーチェリー場」(江東区)以外の5施設は4月以降、来年4月頃までに順次開業する。都は、各施設の開業時にスポーツ体験会や施設見学会を行うほか、施設を巡る「レガシーツアー」も企画している。
都によると、07年に39・2%だった都民のスポーツ実施率は、21年に68・9%に上昇した。都は、大会が都民のスポーツへの関心を高めたとみており、大会後も施設を有効活用することでさらなるスポーツ振興を図りたい考えだ。また、各地にある都立公園や区市町村立の運動施設のバリアフリー化も推進する。
TOKYOスポーツレガシービジョンの策定に際し、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長は、「都市におけるスポーツ活動を更に振興し、このレガシーを活用していく都のビジョンを歓迎する」とのコメントを寄せた。同ビジョンは、都のホームページで見ることができる。