さらば船ゆく晴海…客船ターミナル閉館

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「変わる風景見届けたい」 長年撮影の写真家・真島さん

豊洲市場前の公園から望む晴海客船ターミナル。周辺では海辺に親しめる環境整備が進む(2018年5月)
豊洲市場前の公園から望む晴海客船ターミナル。周辺では海辺に親しめる環境整備が進む(2018年5月)

 国内外から多くの客船を迎え入れてきた「晴海客船ターミナル」(中央区)が20日閉館し、「東京の海の玄関口」としての役割を終えた。ターミナルを中心とした水辺の風景は多くの人たちを魅了してきた。四半世紀にわたって湾岸エリアで撮影を続ける写真家の真島香さん(75)(港区)は「変わりゆく晴海の姿をしっかりとカメラに収めたい」と語る。(高田悠介)

晴海客船ターミナル

 東京港開港50周年を記念し、1991年5月23日、晴海ふ頭に開業。地上6階建てで、CIQ(税関、出入国管理、検疫)のほか、展望台やレストラン、多目的ホールなども備え、家族連れや恋人たちの憩いの場としても親しまれた。

自身が撮影した晴海の写真を手にターミナルの思い出を語る真島さん(17日、港区で)
自身が撮影した晴海の写真を手にターミナルの思い出を語る真島さん(17日、港区で)

 真島さんは、広告やポスター用に人物の写真を撮影していた50歳頃、当時開発が進んでいた「臨海副都心」の一角・港区台場地区のマンションに引っ越した。海の向こう側に都心のビルが立ち並ぶ風景は、自然と人工物が交ざり合い、「まるで『大都会のオアシス』のように感じた」という。

晴海客船ターミナルから出港するメキシコ軍の帆船。レインボーブリッジの上から撮影した(2017年9月)
晴海客船ターミナルから出港するメキシコ軍の帆船。レインボーブリッジの上から撮影した(2017年9月)

 気づけば、カメラを片手に水辺を散策するのが日課となった。晴海客船ターミナルをメイン会場に毎年開催される「東京みなと祭」などのイベントに度々足を運び、シャッターを切った。ターミナルやお台場海浜公園の案内所の職員に顔が知られるようになり、依頼を受けてカレンダーやポストカード用の写真撮影も手がけた。

 中でも、豪華客船や自衛艦、帆船など様々な船舶が寄港する同ターミナルはお気に入りの撮影場所だった。停泊中に内部を公開してくれる船舶もあり、「はるばる海を越えてやってきた船を一目見ようと多くの人が集まる。ほかの観光スポットにはないにぎわいがあり、撮影のしがいがあった」と振り返る。

 ターミナルは老朽化のため、今年7月頃から解体工事が始まる。跡地には税関や出入国管理などの機能を備えた簡易的なターミナルが建設されるが、いずれはそれも取り壊され、緑地になる計画だ。真島さんは「慣れ親しんだ場所がなくなるのは、心にぽっかり穴が開くようだ」と残念がる一方で、「晴海の風景がどう変わるのか、見届けるのも楽しみ」と笑顔で話した。

ターミナル敷地内にあるモニュメント「風媒銀乱」。人工池の上に立ち、レインボーブリッジをバックに夕焼けや夜景を撮影できるスポットとして人気だった(2011年12月)
ターミナル敷地内にあるモニュメント「風媒銀乱」。人工池の上に立ち、レインボーブリッジをバックに夕焼けや夜景を撮影できるスポットとして人気だった(2011年12月)

思い出いっぱい写真ずらり 運営会社HPで公開中

 晴海客船ターミナルの運営会社「東京港埠頭」は、ターミナルの歴史を写真で振り返るフォトギャラリーを同社ホームページ=QRコード=で公開している。

 公開しているのは、ターミナルの外観や寄港した船舶、撮影スポットとして人気を博したモニュメント「風媒銀乱」などの写真約200点。閉館にあわせて企画した写真展がコロナ禍で中止となり、代わりにホームページで公開することにしたという。担当者は「ターミナルが思い出に残ってくれれば」と話す。

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2781162 0 ニュース 2022/02/22 05:00:00 2022/02/22 08:24:14 2022/02/22 08:24:14 https://www.yomiuri.co.jp/media/2022/02/20220221-OYTNI50072-T.jpg?type=thumbnail

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