沖縄魂舞踊に歌に 本土復帰50年 国立劇場で芸能フェス

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「四つ竹」を披露する踊り手たち
「四つ竹」を披露する踊り手たち
フィナーレでは第3部の出演者全員で歌い踊った
フィナーレでは第3部の出演者全員で歌い踊った
本番に向け、舞台上で出演者と打ち合わせをする花城さん(右)
本番に向け、舞台上で出演者と打ち合わせをする花城さん(右)

 沖縄の日本復帰50年を祝う「沖縄芸能フェスティバル2022」(読売新聞社など後援)が8日、千代田区の国立劇場大劇場で開かれた。昼の部と夜の部の2回公演に計約1900人の観客が詰めかけ、琉球舞踊から沖縄ポップスまで幅広い演目を楽しんだ。

 フェスティバルは3部構成。第1部は、竹を打ち鳴らして踊る「四つ竹」で幕を開けた。約50人の踊り手たちが 花笠はながさ と色鮮やかな衣装を身につけて登場すると客席から歓声が上がり、琉球舞踊の師匠らによる演舞が続いた。第2部では、ともに人間国宝の西江喜春さん(81)が古典独唱、宮城幸子さん(88)が古典舞踊を演じ、会場を荘厳な雰囲気に包んだ。

 第3部は、元「THE BOOM」ボーカルの宮沢和史さんが 三線さんしん を弾きながら自身の代表曲「島唄」を歌い上げた。また全国から集まった子どもたちが古典芸能「 組踊くみおどり 」を基に創作した「現代版組踊」を披露。第3部の出演者全員でカチャーシー(沖縄の手踊り)を踊ってにぎやかにフィナーレを迎えた。

 主催した東京沖縄県人会の仲松健雄会長(70)は、「伝統芸能の殿堂・国立劇場で本土復帰50年の記念にふさわしい、ウチナー(沖縄)魂のこもったステージができて感無量です」と喜んでいた。

 ■故郷の旋律伝え続ける 舞台監督・花城さん

 フェスティバルの舞台監督を務めた板橋区沖縄県人会の花城昇宏さん(68)は、フィナーレで60人以上の出演者たちがカチャーシーを踊る姿を舞台袖で見守り、「やっぱり気持ちが高ぶるね」と笑顔を見せた。

 宮古島と石垣島の間にある多良間島で、6人きょうだいの三男として生まれた。サトウキビを栽培する両親を手伝いながら、五穀 豊穣ほうじょう を祈る「八月踊り」を楽しみに過ごす子供だった。

 高校卒業後、沖縄が本土に復帰する直前の1972年3月に上京。たまたま目にした求人の貼り紙から板橋区内の会社に就職できたが、東京の生活に慣れるまでつらい日々が続いた。同郷の人と会えば、沖縄の方言「しゅりーわーりんしゃ?(お元気ですか?)」とあいさつを交わし、古里に思いをはせた。

 望郷の念が募り、24歳頃に始めたのが沖縄の民謡。新宿区の教室に通って、 三線さんしん と歌を学んだ。特に高校時代を過ごした石垣島に伝わる、島民の日々の感情を歌った「とぅばらーま」は旋律が情緒的で大好きな曲。「目を閉じると、沖縄の風の匂いや波の音が頭の中でよみがえり、心が洗われる。不思議なもんでね」と笑う。

 1999年には師匠の座を継ぎ、琉球民謡協会東京支部長に就任。「怒って音楽はできないさ~」がモットーで、常に穏やかな指導を心がけている。独立した教え子たちと発表会を開くのが夢で、「東京に沖縄の魂を伝え続けたい」と目を輝かせていた。

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