下水浄化AI活用研究 町田市が来年から

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センサー設置 水質に応じて高度処理

AIを活用した実証研究が行われる町田市の成瀬クリーンセンター
AIを活用した実証研究が行われる町田市の成瀬クリーンセンター

 町田市は来年1月から、人工知能(AI)を活用した下水道の高度処理技術の実証研究を始める。旧来の処理技術に比べてコストが削減できるうえ、自動制御による運転で、職員の負担軽減も期待できるという。

 研究は市とプラントメーカー「メタウォーター」(千代田区)、日本下水道事業団が共同で、同市南成瀬の成瀬クリーンセンターで行う。3系統ある処理ラインのうち1系統の反応タンクに複数のセンサーを設置。AIによる自動制御システムが、流入する下水の水質や量に応じて、タンクに送る最適な空気量や圧力をコントロールし、窒素やリンを除去する。

 市によると、これまでの処理技術では、職員が下水の水質や流入量をチェックし、汚れを分解する微生物の働きを活発にするため、反応タンク内に送風機から空気を送り込んで浄化していた。しかし、この手法では、きめ細かな空気調整ができず、下水に含まれる窒素やリンが処理しきれなかった。

 こうした下水の大半は鶴見川を経て、海水が入れ替わりにくい閉鎖性水域の東京湾に流れ込む。そのために富栄養化による赤潮や青潮をたびたび引き起こしており、魚介類の生態系に悪影響を及ぼしているという。

 今回の新技術は旧来の設備を活用できるため、市によると、同センターで一部採用している別の高度処理技術を全面導入するよりも、コスト面で20%以上の削減が見込まれる。電気代を年間約1000万円節約し、維持管理に要する職員の負担も軽減されるという。研究は国土交通省の下水道革新的技術実証事業に採択されており、事業費の約15億円は国費で賄われる。

 市下水道部の担当者は「コストを抑え、省エネにもなる町田発の技術として、ほかの自治体にも広がれば」と期待している。

 研究期間は2019~20年度の2年間の予定で、8月からセンサーの設置などの工事を開始。12月に試運転を実施し、来年1月から研究を本格スタートさせる。21年度以降も、3年以上は自主研究を続けていくという。

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777545 0 ニュース 2019/09/04 05:00:00 2019/09/04 05:00:00 2019/09/04 05:00:00 下水道の新たな高度処理技術の確立を目指し、実証研究が行われる成瀬クリーンセンター(町田市で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/09/20190903-OYTNI50045-T.jpg?type=thumbnail

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