重度障害者の人生 劇に

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三井さん(左から3人目)と劇の練習をする出演者たち。劇の最中は頭部が前に倒れないよう出演者が支える(4日、国立市のくにたち市民芸術小ホールで)
三井さん(左から3人目)と劇の練習をする出演者たち。劇の最中は頭部が前に倒れないよう出演者が支える(4日、国立市のくにたち市民芸術小ホールで)

あす国立で 本人主演 活動伝える

 障害者が地域で普通に暮らせるよう活動してきた、重度障害者の女性の人生を振り返る劇が11日、国立市富士見台のくにたち市民芸術小ホールで行われる。劇は女性本人が主演し、乗り越えてきた数々の壁や行政への働きかけなどを伝える内容だ。

 劇で主演するのは、国立市在住の三井絹子さん(74)。三井さんは1945年5月、埼玉県川口市で生まれ、生後半年の頃、水たまりに落ちて高熱が出たことから、脳性まひで全身に重い障害が残った。一人で体を動かすことがほとんどできず、車いすで生活している。会話は、五十音や数字が書かれた「文字板」を指さし、介護者が読み上げる。

 そんな三井さんの生涯は、普通に生活をする権利を求めての闘いの連続だった。

 20歳の時、町田市の障害者施設に入所。3年後に設備の充実した府中市の施設に移ったが、トイレは決まった時間に行かなければならず、家族などとの面会時間や外出も制限された。

 府中市の施設では、入所者が別の施設に移される話が持ち上がったが、説明もなかったという。移転に反対だった三井さんは都庁前での抗議活動を1年9か月間行った。

 障害者支援の場で出会った夫の俊明さん(71)と72年に結婚したが、妊娠したときは家族から出産に反対された。それでも一人娘(40)を産み、宝塚歌劇団に入って舞台で活躍するまでに育てた。

 施設を出て国立市で暮らし始めたのは75年。障害者の自立を支援する団体「くにたち かたつむりの会」(現「ライフステーション ワンステップかたつむり」)を設立し、行政に働きかけて、生活環境の改善を図ってきた。障害者が暮らしやすい街を目指す国立市の宣言や、条例の策定にも携わった。

 同団体は障害者の自立をテーマにした劇を、これまで市内外で50回以上公演してきた。今回の劇は初演で、三井さんが市側に企画を提案し、開催が実現した。

 公演時間は1時間半で、主演の三井さんのほか、保育園児から80歳代の同団体のメンバーら26人が出演する。幼少期を含めた若い頃は、影絵で見せる。脚本・演出は同団体のメンバーで、介護福祉士の小林寿江さん(44)が手がけた。

 本番の1週間前には、同じ会場で練習を実施。「私の主張は国立市の中でどうやって重度障害者が生きていけるか。そのことを常に頭に置き、どの計画を立てるにしても、そうやって進めていきました」。劇の一場面では、三井さんの思いがナレーションで流れた。

 三井さんは取材に対し、「人の支えがあって地域で当たり前のように暮らせるようになったことを、たくさんの人に知ってほしい」との考えを示した。

 午後6時開演。申し込み不要で、当日先着順に270人が入場できる。無料。問い合わせは、国立市市長室平和・人権・ダイバーシティ推進係(042・576・2111)へ。

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941134 0 ニュース 2019/12/10 05:00:00 2019/12/10 05:00:00 2019/12/10 05:00:00 三井さん(左から3人目)と劇のワンシーンを練習する出演者たち(4日、国立市富士見台のくにたち市民芸術小ホールで) https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/12/20191209-OYTNI50026-T.jpg?type=thumbnail

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