認知症外出 トイレ歓迎 町田で取り組み

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

Dトイレのステッカーと普及に取り組んでいる能勢さん(町田市で)
Dトイレのステッカーと普及に取り組んでいる能勢さん(町田市で)
静岡県が作成、配布している「介護マーク」(静岡県提供)
静岡県が作成、配布している「介護マーク」(静岡県提供)

 

「貸します」玄関に目印 デイサービスなど35事業所

 認知症の人たちの外出を地域で支えようと、町田市の介護事業者が「Dトイレプロジェクト」と銘打った取り組みを始めている。「D」は、英語で認知症を意味する「Dementia」の頭文字。認知症の人が外出する際にネックとなるトイレを介護関連施設などが貸し、暮らしやすいまちづくりの一助にする目的だ。(長内克彦)

 Dトイレは、「リハビリデイサービスnagomi町田木曽西店」管理者(施設長)の能勢光さん(36)が中心となり、普及を進めている。昨年10月にスタートし、現在は地元の木曽地区で14事業所、町田市内全域では35事業所が参加。各事業所の玄関などに、「散歩の途中でトイレに困った時はお立ちより下さい」というメッセージとオレンジ色のステッカーを掲示している。

 取り組みを始めるきっかけは、木曽地区にある町田市の総合相談窓口「忠生第2高齢者支援センター木曽あんしん相談室」が月1回開催している「メンズケアラーズカフェ」だった。この男性介助者たちの集いの場で、認知症の妻を介助していた男性から「外出時に、一見、健常な妻と一緒に女性トイレに入るのは、周囲の目もあり、精神的な負担があった」という話が出た。

 認知症になると、下着の着脱が自分でできず、用足し後の水を流せない人もいて、トイレでも介助が必要になる。別の男性からも「妻と2人でトイレに入るのが嫌で、外出、外食はしなくなった」という訴えがあり、同相談室からの相談を受けた能勢さんが「Dトイレプロジェクト」の広報担当に就任。認知症の人、その家族のこうした悩みに向き合ってきた地域の事業所が連携して、トイレを貸す仕組み作りに乗り出すことになった。

 能勢さんの呼びかけや口コミで少しずつ参加事業所が増え、現在ではデイサービス施設や特別養護老人ホームなどのほか、病院や薬局、不動産会社も加わっている。各事業所は、認知症の人や介助者だけでなく、トイレが近くなりがちな高齢者にも貸しているという。

 今春には各事業所のトイレを回るツアーも開催し、地域住民への周知を図る予定だ。能勢さんは「参加する住民にとっては介護が必要になったときに受け入れ先を選定する参考になるし、事業所にとってはPRの場にもなる」と話している。

 問い合わせは、リハビリデイサービスnagomi町田木曽西店(042・789・5225)へ。

付き添いに「介護マーク」 静岡県作成 全国に広まる

 認知症の人が暮らしやすいまちづくりへの取り組みとして、静岡県は2011年、家族を介護中であることを示す「介護マーク」を作成し、希望者への配布を始めた。認知症の妻に付き添って夫が一緒にトイレに入ったり、女性用の下着を買ったりする際に、周囲から冷ややかな視線を浴びやすいためだ。

 両手で「介護中」の文字を支える図柄で、サイズは名刺大の縦6・9センチ、横9・7センチ。主にケースに入れ、首から掛けて使用する。同県長寿政策課によると、この介護マークは徐々に全国に広がり、現在は500以上の区市町村で配布されているという。

 一方で、介護事業者などが連携してトイレを貸す「Dトイレ」のような取り組みについては、公益社団法人「認知症の人と家族の会」(京都市)は「聞いたことがない」としており、全国的にも珍しいとみられる。

無断転載・複製を禁じます
1039166 0 ニュース 2020/02/06 05:00:00 2020/02/06 05:00:00 2020/02/06 05:00:00 Dトイレのステッカーと、その普及に取り組んでいる能勢さん(9日、町田市で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/02/20200205-OYTNI50047-T.jpg?type=thumbnail

ピックアップ

読売新聞購読申し込み

アクセスランキング

一緒に読もう新聞コンクール

新着クーポン

NEW
参考画像
ランチでご来店のお客様にジェラートをサービス
NEW
参考画像
600円300円
NEW
参考画像
アクティビティご利用でソフトドリンク1本サービス
NEW
参考画像
ご宿泊のお客様の夕食時に地酒(お銚子)またはソフトドリンク1本サービス

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)
ページTOP
読売新聞社の運営するサイト
ヨミダス歴史館
ヨミドクター
発言小町
OTEKOMACHI
元気ニッポン!
未来貢献プロジェクト
The Japan News
YOMIURI BRAND STUDIO
美術展ナビ
教育ネットワーク
活字・文化プロジェクト
よみうり報知写真館
読売新聞社からのお知らせ