緑豊かな多摩市360度発信 ストリートビューに投稿
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「若者会議」遊歩道など撮影
多摩市の魅力を発信する「多摩市若者会議」の有志が、緑豊かな市内を知ってもらおうと、全国有数の長さとされる市内約41キロの遊歩道や公園内の道などを、米検索大手・グーグル社の地図・画像表示サービス「ストリートビュー」用に撮影した。順次、公開が進んでいる。
ストリートビューはインターネットで道路沿いなど街の画像を閲覧できるサービスで、個人でも投稿可能だ。公開された画像では、鶴牧東公園で小高い丘を上ると、多摩ニュータウンの集合住宅などの街並みが一望でき、
多摩市若者会議は、市の呼びかけで集まった主に39歳以下の人のグループ。市外在住者の参加も多く、2017年度から年5~6回、ワークショップ(研究集会)で知恵を出し合い、活動してきた。昨年はクラウドファンディングで200万円以上を集め、まちづくり拠点「未知カフェ」を同市関戸に開設。店長を交代しながら週末などに営業するとともに、サッカーJ2・東京ヴェルディの応援イベントや、小学生を対象としたプログラミング教室などを開催してきた。
ストリートビューの撮影も、ワークショップから出たアイデア。多摩市は市民1人当たりの市立公園面積(約13・5平方メートル)が多摩地域26市で最も広く、ストリートビューは車道からの撮影がほとんどであるため、「遊歩道や公園内も見られるようにすれば、市の良さが伝わる」と発案された。
撮影は昨年9月から12月にかけて行われ、約10人が参加。15のカメラで360度撮影できる重さ約20キロの装置を背負って、遊歩道や公園をくまなく歩いた。カメラに水滴が付くなどしたために何度か歩いた道もあり、総歩行距離は約100キロにもなったという。
実行委員の会社員渡部勇人さん(35)(さいたま市)は「生まれ育った多摩市を世界に発信したい。今後もいかに知ってもらうか継続して考えたい」と話している。
若者会議はこれまで、多摩市の事業の一環として行われてきたが、有志が近く合同会社を設立し、地域活性化の活動を続ける予定もある。代表社員となる高野義裕さん(39)(八王子市)は「カフェなどで資金を調達しながら、今までと同じように意見を出しあっていきたい」と意欲を語る。