高尾山の美 レンズ越
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樋口さん24日から写真展
高尾山に焦点をあてた写真家・樋口徹さん(74)(八王子市南大沢)の展覧会「大型写真展『高尾山の四季』」が24日から京王聖蹟桜ヶ丘ショッピングセンター(多摩市)で始まる。これまでに500回以上の撮影山行を繰り返してきた樋口さんは「今回を高尾山取材の集大成にしたい」と準備を進めている。(小沢勝)
撮影500回以上「集大成」
黒々とした力強い山並み、水墨画のように雪化粧した山門、紅葉の錦に包まれる秋の山肌――。展示するのはこれまで撮りためた作品の中から厳選した35点。長辺1・8メートルにもなるパノラマサイズの特大パネルなどに写真を収め、様々な表情を見せる高尾山を紹介する。
都心に近いハイキングスポットとして人気の高尾山は、今年一層の脚光を浴びた。6月には文化庁の「日本遺産」に、八王子市が申請していた「霊気
樋口さんは毎年、年末年始に個展を開催しており、今年でちょうど10年目になる。節目の年での日本遺産認定を記念して、今回は高尾山に絞った展示にすることを決めた。
樋口さんは大手電機メーカーを退職後、趣味の写真にのめり込み、多摩地域の自然や景観をテーマに撮影してきた。とりわけ高尾山は、遠くからレンズを向ける被写体であるとともに、たびたび足を運ぶ重要な撮影ポイント。山頂から日の出や月の出、富士山の表情などをとらえ続けてきた。満月の夜には必ず山頂へ行き、都心のビル越しに昇ってくる月の光を狙っている。
樋口さんは「春のサクラや眼下に広がる夏の夜景、冬の透き通った空気を通して見える都心の景観など、一年を通じて楽しめる高尾山の魅力を味わってもらいたい」と話している。
展覧会は24日~来年1月12日。京王線聖蹟桜ヶ丘駅直結の京王聖蹟桜ヶ丘ショッピングセンター5階連絡ブリッジギャラリーで午前10時~午後8時(大みそかと元日など時間変更あり)。入場無料。問い合わせは樋口さん(090・8723・7345)へ。