奥多摩 サクラマスの里に

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奥多摩湖に注ぐ峰谷川の清流。「サクラマスの里を作りたい」と話す菅原さん(奥多摩町で)
奥多摩湖に注ぐ峰谷川の清流。「サクラマスの里を作りたい」と話す菅原さん(奥多摩町で)
菅原さんの知人が2021年3月に奥多摩湖で釣ったサクラマス(菅原さん提供)
菅原さんの知人が2021年3月に奥多摩湖で釣ったサクラマス(菅原さん提供)

峰谷川に稚魚放流→奥多摩湖で成長→遡上

 奥多摩町の峰谷川にヤマメの稚魚を放流し、下流にある奥多摩湖でサクラマスに育て、再び峰谷川に 遡上そじょう させる試みが進められている。奮闘しているのは同町の会社員、菅原和利さん(34)。「サクラマスの里」作りを地域の活性化につなげたいといい、今月下旬に1回目の放流を行う。(鈴木章功)

会社員・菅原さんの挑戦 釣り人集め地域活性化

 ヤマメのうち、川を下って海や湖で育つ個体がサクラマスと称される。成長につれて体が銀色になり、体長も30~70センチほどに育って、元いた川に遡上して産卵する。九頭竜川(福井県)や米代川(秋田県)などがサクラマス釣りの名所と呼ばれており、毎年多くの釣り人をひき付ける人気の魚だ。

 釣り情報アプリ事業の「アングラーズ」の公認釣り人にも選出されている菅原さんは、サクラマスで都内外の釣り人を奥多摩町に呼び込むことを思いついた。峰谷川を「東京産のサクラマスの里」に育てれば、町内に関連グッズの製作や販売の仕事が生まれ、大学時代から取り組んできた地域活性化にも貢献できるという考えもある。

 問題はサクラマスを育てることだ。奥多摩湖にもサクラマスの生存は確認されているが、個体数が少ないため、菅原さんでも釣ったことはないという。

 そこで菅原さんは、奥多摩町や奥多摩湖を管理する都水道局、小河内漁業協同組合などにヤマメの稚魚を放流するアイデアを話し、協力を取り付けた。稚魚の放流にかかる資金は、釣り業界を盛り上げる活動への支援金としてアングラーズ社が菅原さんに支給した120万円をあてることにした。

 菅原さんの計画に助言をしている東京海洋大の奥山文弥客員教授(61)は「水系を利用し、希少なサクラマスを育てるのはすごい考え。一定数が育つには保護も必要だ。ぜひ成功してほしい」と話す。

 昨年12月には、小河内漁協を通じて、都農林水産振興財団が運営する「奥多摩さかな養殖センター」から、ヤマメの稚魚2000匹を購入。現在は同組合が管理する養殖池で育てている。宮村実組合長は「釣り人口は減っている。サクラマスが目玉になって、釣りに来てくれる人が増えれば」と、菅原さんの計画に期待する。

 稚魚は2~4月の数回に分けて放流する予定だ。奥多摩湖に下ってサクラマスになるのは、その一部に過ぎないとみられる。菅原さんは「10年ぐらいかけて、サクラマスの里ができたらうれしい。放流する稚魚は、早ければ今秋にも川を上ってくるはずで、一匹でもいいから確認したい」と意気込んでいる。

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