医療ケア児母の姿 府中で写真展

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個展「透明人間―Invisible Mom―」を開いた山本さんと、次男の瑞樹君(府中市美術館で)
個展「透明人間―Invisible Mom―」を開いた山本さんと、次男の瑞樹君(府中市美術館で)

あきらめない人生願い

 医療的ケアが必要な子どもと、その母親をテーマにした写真展「透明人間―Invisible Mom―」が8日、府中市美術館市民ギャラリーで始まった。作品には、どんな子どもでも学校に通うことができ、母親も人生をあきらめずにすむ社会に変わることへの願いが込められている。(長内克彦)

 同市在住の写真家、山本美里さん(42)の個展。山本さんの次男の瑞樹君(14)は、先天性疾患による脳性マヒのため、小学1年時から人工呼吸器を装着している。日常的に医療行為が必要な医療的ケア児は、ほとんどの学校で保護者の付き添いが求められる。

 山本さんは校内の保護者専用室などで待機している時間を活用し、2017年に京都造形芸術大(現・京都芸術大)の通信教育部に編入、趣味程度だった写真を本格的に学び始めた。卒業制作は医療的ケア児をテーマに選び、19年の年明けから取り組んだ。作品を見た担当教員から「あなたが腹を立てているのは、子どもに障害があることではなく、置かれた状況では」という助言を受け、医療的ケア児の母親である自身の姿を主に撮影することにした。

 会場に展示されているのは、卒業制作を含め、昨年夏頃までにタイマーを使うなどして撮った作品計31点。「教員ともいつも一緒だから、本来はする必要がない」という学校面談の場面は、互いに仮面をつけて撮影した。待機室でポツンと過ごす姿や、「『お母さんがお願いします』の一声で この世界の大半の問題は解決できるように出来ている」という、皮肉めいた小文を添えたセルフポートレートなども並んでいる。

 展示会名の「透明人間」には、「母親は子どものためにいるけれど、それが行き過ぎていませんか?」という思いを込めた。山本さんは「障害の有無に関係なく、それぞれが自分の人生を生きられる社会になれば」と話していた。

 入場無料。12日まで。

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