読売新聞オンライン

メニュー

<市町村議会>町変える 母親の目線

[読者会員限定]
メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

女性から見た町政への要望などが出される香川県まんのう町の「女性議会」(2020年1月)=町提供
女性から見た町政への要望などが出される香川県まんのう町の「女性議会」(2020年1月)=町提供
「多様性のある議会を目指したい」と語る倉吉市議の竺原さん
「多様性のある議会を目指したい」と語る倉吉市議の竺原さん

女性議員

 市町村議会では、若者や働き盛りだけでなく、女性議員が少ないことも課題の一つとなっている。全国の市議会で約17%、町村議会では約11%にとどまっており、県内の市町村議会を見ても約12%。2018年に「政治分野における男女共同参画推進法」が施行されているものの、女性議員の地方議会進出はまだ道半ばとなっている。

 水泳教室の指導員だった倉吉市の竺原晶子じくはらしょうこさん(59)は17年、「男性ばかりの議会は多様性に欠ける」と考えて市議選に立候補し、初当選した。市議会の女性議員は現在2人。市議になって「市の政策が国や県の補助金をもらえるものに偏っている」と感じたといい、「もっと民間や教育機関などの専門性を持った人と連携するのが必要」と訴える。

 女性議員が少ない現状には、「男女の役割に対する固定観念なのか、家族への責任感で出られないのか、地縁・血縁なのか……」と言葉少な。「これまでもいろんな女性に『出てね』と呼びかけてきたけど、それでも増えない」と、見えない壁の高さを感じている。

 一方、倉吉市議会と同じく、女性議員が2人の香川県まんのう町議会(定数16)では、女性の声を町政に生かそうと、10年から「女性議会」を開催。年1回、PTAなどから推薦された女性ら十数人が〈議員〉となって、町長らに質問するもので、本会議と同様に議場で開かれ、傍聴席は補助いすを出すほどの人気という。

 女性議会でこれまでに出た質問のうち、いくつかが町の施策として採用されている。

 「受験生のいる家庭で、子どもが多いと、4000円近いインフルエンザの予防接種代が大きな負担」との質問をきっかけに、18歳以下も、65歳以上と同じように補助の対象となった。「ごみ収集は週1回だが、夏場は特に臭いがすごい。週2回にしてほしい」という要望も、その後に実現した。

 19年には「指定避難所の小学校の体育館にはエアコンがない。夏場の災害では体調を崩す人が多いと思われる。早急に検討を」との声が上がり、21年夏に全小中学校の体育館にエアコンを設置することが決まった。

 女性議会の議長経験がある元町男女共同参画推進員の地藤照子さん(72)は「要望すれば聞いてもらえることがわかり、若いお母さんたちの政治に対する関心が高くなっている。議員になろうとする女性が少ない中で、生活しやすい町に変えていける女性議会はとてもいい試み。全国に広がってほしい」と話している。

(おわり。脇孝之、門前光)

無断転載・複製を禁じます
2064109 1 New門@鳥取 2021/05/20 05:00:00 2021/05/20 05:00:00 2021/05/20 05:00:00 女性から見た町政への要望などが出される香川県まんのう町の「女性議会」(2020年1月)=まんのう町提供 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/05/20210519-OYTAI50011-T.jpg?type=thumbnail

ピックアップ

読売新聞購読申し込み

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)