妖怪川柳 埼玉の主婦大賞

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AIも 件も負ける 妻の勘

 

8039句応募 傑作続々

 妖怪の特徴を捉えつつ、世相と絡めて句の面白さを競う「第13回妖怪川柳コンテスト」の入賞作が決まり、主催した境港市観光協会が21日、発表した。「妖怪川柳大賞」には、埼玉県所沢市の主婦(35)(雅号・こまっちょ)が詠んだ「AIも くだんも負ける 妻の勘」が選ばれた。(浜畑知之)

 コンテストには全国の2~96歳の男女から計8039句が寄せられた。昨年、境港市の観光名所・水木しげるロードがリニューアルされたり、昨春からアニメのテレビ放映が始まったりした影響もあり、応募数は過去2番目の多さ。同協会の桝田知身会長ら7人が審査し、一般と小中学生の部で十傑を選んだ。

 大賞の句に登場する「件」は、人間の顔と牛の体を持つ妖怪。生まれるとすぐに人間の言葉で予言をし、必ずその通りになる。句は、そうした能力とAI(人工知能)の技術を妻の勘と比べており、作者の主婦は「夫婦の日常生活の中で勘を働かせることがしばしばある。そんな鋭い妻の勘を作品にした」とのコメントを寄せた。

 島根県安来市の女性(雅号・限界集落)が詠んだ「帰ったら 寒戸さむとばんば まだ若手」は、岩手・遠野地方の寒戸という地区で突然姿を消した若い娘が、30年以上たって山姥やまんばのような姿で戻った「寒戸の婆」のエピソードが題材。年月を経て帰省しても若手に位置づけられた様子を表現し、過疎化と少子高齢化について考えさせる。

 横浜市の男性(雅号・中年やまめ)の「プラゴミを 食べて誤嚥ごえんの 海坊主」は、海上を漂うプラスチックゴミに焦点を当て、海にいる妖怪・海坊主が苦しんでいると警鐘を鳴らした。

 小中学生の部では、「通学の リュックはいつも 子泣きじじい」(雅号・中学生、長崎市)と、多くの教材を持たされるつらさを詠んだものや、「少子化か 座敷童子ざしきわらしも 珍しく」(雅号・十六夜 龍、名古屋市)と、現代社会を風刺した作品もみられた。

 同協会の担当者は「どの作品も妖怪の個性と世相をうまく織り交ぜている」と評した。

 ◆その他の十傑作品 (かっこ内は雅号と応募者の住所)

しょうけらも 監視カメラに 座を譲り(三郎・千葉県柏市)

死にたくは ないと件が 黙秘権(さごじょう・愛知県清須市)

寝肥ねぶとりに ハズキルーペが 尻込みし(セクハラ・島根県安来市)

赤貧に 貧乏神が 家出する(キンモクセイ・山形県上山市)

さとりさえ 逃げ出す妻の 第六感(社長・青森県八戸市)

こっそりと 閻魔えんまに渡す 袖の下(地獄の沙汰・安来市)

少ないが 貧乏神にも お年玉(気持ちが大事・安来市)

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