高齢者の熱中症防げ

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昨年搬送者 半数が65歳以上

県、新年度に対策強化

冷房のきいた施設利用促す

 県は新年度、熱中症の予防対策を強化する。昨年、県内では熱中症とみられる救急搬送が前年の1・5倍近くに増加。その多くが自宅にいる高齢者だったため、冷房のきいた公民館で体操に取り組んでもらったり、百貨店やスーパーなどで冷房を共有する「クールシェア」を普及させたりして、未然防止を図る。同時に高齢者の健康維持や商業施設の集客アップにもつなげ、“ダブルの効果”を狙う。(田村勇雄)

 県によると、昨年の搬送数は前年より185人多い594人で、65歳以上は313人と53%を占めた。このうち自宅での発症は半分近い149人で、担当者は「高齢者は温度変化を感じにくく、自宅だとエアコンを使用しない人もいるため」と原因を分析。冷房のきいた施設に外出してもらう方策が必要と判断した。

 新年度の予防対策事業では、自治会などが高齢者らを対象に公民館などで介護予防体操や認知症予防のためのイベントを実施する際、エアコン設置や体操器具などの購入費用の一部を補助する。人の集まる場所に霧状の水を噴霧するミストシャワーを設置する市町村なども支援する。

 来月下旬にも、モデル事業への参加を希望する自治会や市町村を募集する。

 また、「クールシェア」に協力する百貨店やスーパーなどが冷房共有のためのスポットを新設する際、テーブルや椅子などの購入費の一部を補助する。スポットには県が用意したのぼりを掲げ、誰もが気兼ねなく利用できるようにする。早ければ今月中に協力施設の募集を本格的に始める。

 県は、これらの対策事業費として計約300万円を2019年度一般会計当初予算に計上し、8日に閉会した県議会2月定例会で可決された。

 人口10万人あたりの熱中症の搬送数(総務省調べ)は、2010年度に県内が全国ワースト1になった。それを受け、県は予想気温などを基に「熱中症警報」を発令するなど独自に対策を進めた結果、14年度は30位まで改善。だが、その後は悪化が続き、18年度も101・49人と、全国平均(74・86人)を上回ってワースト8になった。

 抜本的な対策は不可欠で、県の担当者は「熱中症予防を通して高齢者の健康維持や生きがいづくりになる一方、クールシェアの協力企業は、イメージアップにつながり、利用者が何か買ってくれる可能性もある。みんなが(双方に利益のある)ウィンウィンの関係になれば」と期待する。

480803 1 ニュース 2019/03/11 05:00:00 2019/03/11 05:00:00 2019/03/11 05:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/03/20190310-OYTNI50039-T.jpg?type=thumbnail

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