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<回顧2020・県立美術館> 凍結20年 再始動に新風

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倉吉未来中心に設置された県教委の美術館整備局(4月1日、倉吉市で)
倉吉未来中心に設置された県教委の美術館整備局(4月1日、倉吉市で)
倉吉市営ラグビー場に建設する県立美術館の完成イメージ図
倉吉市営ラグビー場に建設する県立美術館の完成イメージ図

運営は民間 ■ 対話型鑑賞

 倉吉市の市営ラグビー場に2024年度に開館する県立美術館。財政難から暗礁に乗り上げた建設計画は今年、20年あまりの時を経て大きく動き出した。県などは来秋ごろの建設開始に向けて、運営や鑑賞における新手法を打ち出している。

 1月に建設・運営を手がける事業体(10社)が決まり、美術館の概要が固まった。3階建て建物の南側を「ひろま」と名づけた吹き抜け空間にする。景色を眺められるテラスも設ける。

 県は民間のノウハウを生かす「PFI」方式を導入した。公立美術館の新設・運営でのPFIは全国初の試みだ。中でも、民間企業が建設して所有権を県に移した後、民間企業に管理運営を任せる「BTO」という方式を採用した。県の直営と比べてコストが抑えられるメリットがある。学芸業務は引き続き、県の学芸員が担う。

 県教委も4月、美術館の円滑な整備に向けて、ラグビー場に隣接する「倉吉未来中心」に新部局「美術館整備局」を設置した。1999年に当時の片山善博知事が「県民の支持が不十分」などとして鳥取市内での計画の凍結を決めてから約20年。鳥取、倉吉両市、北栄町の計4候補地から県民の意見も参考に県中央部の倉吉市内に決まった経緯をへて、大きく動き出している。

 整備局が打ち出した基本概念は「未来を『つくる』美術館」。これを実践すべくハード、ソフト両面で未来を見すえた手法を数多く取り入れることが検討されている。

 ハード面では近年、頻発する水害から収蔵品を守るため土地をかさ上げする。ソフト面では、鑑賞者同士のコミュニケーションを通じて作品の理解を深める「対話型鑑賞」の実践や、「まんが王国鳥取」を発信するポップカルチャーの展示も行う。

 また「散歩がてらに美術館を楽しんでほしい」と、各階には無料で利用できるスペースやレストランなどを設けるほか、年間1000以上の芸術体験プログラムで「開かれた美術館」をめざす。

 10月には、対話型鑑賞を促す「ファシリテーター」役について、学芸員以外にも地元の鳥取看護大と鳥取短期大の学生が担う案を大学側に打診した。大学側は快諾し、地域を巻き込んだ美術館運営の素地を着実に固めつつある。

 来年は美術館を紹介するホームページが開設され、秋ごろには建設が始まる。美術館整備局次長を務める尾崎信一郎・県立博物館副館長は「これまでのアート鑑賞に加え、新しい楽しみ方の可能性を探りながら、来年以降、具体案を形にしていく」と語る。(妻鹿国和)

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1724483 0 ニュース 2020/12/24 05:00:00 2020/12/24 05:00:00 2020/12/24 05:00:00 倉吉未来中心に設置された県教委の美術館整備局(4月1日、倉吉市で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/12/20201223-OYTNI50013-T.jpg?type=thumbnail

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