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13酒蔵 インド進出連携

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ドローンを使って、輸出に向けたPR動画を撮影するペペ(鳥取市福部町湯山で)
ドローンを使って、輸出に向けたPR動画を撮影するペペ(鳥取市福部町湯山で)

13億人市場 開拓に挑む

英語でPR動画/現地催し計画

 日本酒の国内消費が落ち込む中、県内の13の蔵元が手を組んで、13億人のインド市場に挑むプロジェクトを進めている。インドには日本酒がほとんど輸出されておらず、新たな酒として人気が広がれば有望な市場になると期待される。一方で高い関税障壁があり、県内の蔵元は英語版のPRソングを作るなどして巨大市場への浸透を狙う。(門前光)

 レッツ、ドリンク、サケ――。2月下旬、3日間にわたって県内でPR動画の撮影ロケが行われた。県西部の水木しげるロードから、中部の三朝温泉、東部の鳥取砂丘まで観光名所を巡り、県出身の女性デュオ「Paix2ぺぺ」が県内の地酒を紹介した曲「日本酒で乾杯!」を英語で歌いあげた。

 県内の蔵元はこれまで、米国や中国、台湾などに向けて、それぞれ個別に海外進出を図ってきた。千代むすび酒造(境港市)は韓国に子会社を置くなど成功し、売り上げは右肩上がりという。しかし、県内全体でみると、国内消費の減った分を補えるほどの成果はないという共通認識があった。

 インドはかつて英国領であり、ウイスキーなどが普及する一方、日本酒はほとんど知られていない。2019年度、日本からの輸出額は1200万円ほどで、米国(63億1300万円)に比べてわずか0・2%。ただ、近年はインド国内で醸造されたワインが世界の愛好家の人気を集めるなど、酒類の広がりがみられ、日本酒の進出は可能と判断した。

 千代むすび酒造や智頭町の諏訪酒造など13の蔵元が19年末、県和酒輸出蔵元協議会を設立。まずはわかりやすく日本酒の魅力を伝えるのが大事だと考え、今年2月、海外向けに英語版のPRソングを作った。歌詞には同会に加盟する蔵元の代表銘柄が登場し、撮影されたPRビデオはペペの公式ユーチューブチャンネルで公開されるという。

 しかし、前途は多難といえる。日本貿易振興機構(ジェトロ)鳥取によると、インドは酒類への関税率が150%と非常に高い。さらに各州が地方税を課し、輸送コストも考慮に入れると、現地での販売価格は「日本国内の3倍を下回ることはない」とされる。このため、一般家庭の消費は見込めず、主に高所得者層を狙いにせざるを得ないという。

 今回の取り組みは国税庁の「日本産酒類のブランド化推進事業」に選ばれており、今後、日本酒の魅力や鳥取を紹介したアニメーションを作るほか、現地の日本大使館やレストランで関連イベントを開く予定。インドとの間を取り持つ同会副会長で鳥取市のIT会社経営井上法雄さん(59)は「インド国内で、日本酒といえば鳥取、と印象づけるきっかけになれば」と期待する。同会幹事を務める諏訪酒造の東田雅彦さん(61)は「個別の努力では限界がある。これまで足並みのそろわない業界だったが、もうそんなことを言ってはいられない」と危機感をあらわにしている。

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1872832 0 ニュース 2021/02/28 05:00:00 2021/02/28 05:00:00 2021/02/28 05:00:00 ドローンを使って、輸出に向けたPR動画を撮影するペペ(鳥取市福部町湯山で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/02/20210227-OYTNI50006-T.jpg?type=thumbnail

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