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呉羽梨不作4割減 4月に霜被害

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呉羽梨の生育状況を確認する土田さん。実がなっているものでもひょうで傷がついてしまっている(1日、富山市吉作で)
呉羽梨の生育状況を確認する土田さん。実がなっているものでもひょうで傷がついてしまっている(1日、富山市吉作で)

 富山市の特産・呉羽梨が4月の霜やあられ、ひょうの被害で記録的な不作となりそうだ。長年生産に取り組んできた農家も「これほどの不作は初めて」と表情は険しい。県や市などは今後、生産者に対して適切な摘果などの指導を強化していく。

農家ため息 「本当なら鈴なりに実がなっている。全然ないでしょう」

 梨農家で、JAなのはな呉羽梨選果場の場長も務める土田昭さん(70)はそう話しながら肩を落とす。本来なら梨の木1本から100個以上の実がなるが、全く実がついていない木も多い。

 土田さんによると、主力品種の幸水は平年よりも10日ほど早い4月11日に満開となった。同10、11日に霜に襲われたことが不作の原因となっているという。授粉作業の回数を増やしたが、結実しない木も多かった。

 さらに追い打ちをかけたのが、同18日のあられやひょうだ。結実したばかりの実にあられなどが当たり、実がへこむように傷ついてしまった。

 全く実がついていない園地でも来年のために防除などの作業は必要になる。「収穫するものがないのに作業だけはしないといけないのはやるせない。梨作りをやめてしまう生産者がでなければいいが」と土田さんは話す。

異例の調査 こうした状況に県や市などは、6月28日から7月8日にかけて延べ約380園地の調査を実施した。これだけの大規模調査は異例だ。

 幸水の園地では、例年だと1平方メートルあたり12~13個実がなるが、被害の大きかった吉作地区などの平地部分では約半分の52%の園地でこれを下回るという。さらに18%の園地では半分以下になることが予想される。全体の収穫量は、平年比44%減の1745トンと見込まれている。

 通常であれば、この時期は生育状態の悪い実や形の悪い実を選別する。ただ、今年については選別を行うと収穫量が著しく減ってしまうため極力、実を残すように指導を行う。

 一方で、山地では例年並みの収穫量が見込まれる園地もあるという。調査を行った、県広域普及指導センターの関口英樹副主幹は「果実の肥大をしっかりと進め、これ以上の果実の減少がないようにしていきたい」と話す。

規格外でも また、選果場では、例年であれば規格外で出荷しない傷がある実や小ぶりな実についても、出荷することも検討している。土田さんは「小ぶりなものや傷があるものでも味は全く変わらない。見た目を気にせず手に取ってもらえたらありがたい」と話している。

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2222682 0 ニュース 2021/07/21 05:00:00 2021/07/21 05:00:00 2021/07/21 05:00:00 呉羽梨の生育状況を確認する土田さん。実がなっているものでもひょうによって傷がついてしまっている(1日、富山市吉作で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/07/20210720-OYTNI50027-T.jpg?type=thumbnail

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