富山のロシア料理店 ウクライナの味 支援につなぐ

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「料理を通じてウクライナの人を支援したい」と話すロシア人シェフのマカリナさん(富山市で)
「料理を通じてウクライナの人を支援したい」と話すロシア人シェフのマカリナさん(富山市で)

 ロシア軍によるウクライナ侵攻を受け、富山市豊川町のロシア料理店「ボルガ」が、メニューにウクライナ料理を加え、売り上げの一部を避難民支援のために寄付する取り組みを始めた。侵攻後、店は中傷被害も受けたが、ロシア人女性シェフらは「戦争はもうたくさん。料理の売り上げを人道支援に役立てたい」と願う。(小川朝煕)

 メニューに追加したのは、キーウ(キエフ)風カツレツ。ウクライナの家庭料理で、ボルガでは鶏ひき肉にパン粉を薄くつけて揚げている。ボルシチやピロシキなど定番の料理と組み合わせ「ウクライナ支援メニュー」として、ランチ(税別3000円)とディナー(同6000円)を用意。テイクアウトにも対応する。

 ボルガは2018年5月にオープンした。シェフのエブゲニヤ・マカリナさん(50)はモスクワ出身で、現地の専門学校で3年間、料理を学んだ。1996年に知人の紹介で来日し、市内のレストランで腕を磨いた。オーナーの小室徳幸さん(62)は「本場の味を忠実に再現してくれる」と、その腕に太鼓判を押す。

 富山で故郷の味を伝え続けてきたマカリナさんだが、ニュースでは連日、廃虚となったウクライナの町並みの映像が流れるようになった。その様子を見ると「戦争を決めたのはプーチンや一部の指導者たち。普通の人が被害に遭うのはおかしい」と怒りが湧いてくる。

 マカリナさんは射水市に住み、近所にはウクライナ出身の友人もいる。キーウから国外に避難した親族を受け入れたいと考えている男性には、日本語が得意なマカリナさんが市役所で手続き方法を確認している。「ロシアとウクライナは民族的に近い。自分もやれることをやりたい」と決意は固い。

 一方で、ロシア軍の侵攻後は店に嫌がらせもあった。3月20日頃、年配とみられる男性から「あなたはロシア人か」「ロシア人は出て行け」などと電話で罵倒された。マカリナさんは「戦争のせいでロシア人全員が悪者扱いされてしまっている」と嘆く。

 支援メニューの売り上げの一部は今後、国連児童基金(ユニセフ)に寄付する予定だ。小室さんは「遠い国の出来事で政治的背景が分からなくても、ウクライナ人が苦しんでいる気持ちは分かるはず。料理を通して関心を寄せてほしい」と呼びかけている。

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