「全国男子」最高9位 駅伝躍進 夢つなぐ

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 ◇高校生指導強化 エース活躍

県勢を9位に躍進させた藤井監督(田辺市で)
県勢を9位に躍進させた藤井監督(田辺市で)

 20日に行われた「全国都道府県対抗男子駅伝」で、県勢は過去最高の9位に入った。これまでの最高だった26位を大幅に上回る好成績に、県陸上界は沸いている。これまで“陸上後進県”とされることもあった和歌山県勢の躍進の背景には、世代に合わせた適切な指導と、地道な競技力底上げを図ってきた関係者の努力があった。(坂戸奎太、大場久仁彦)

 各都道府県ゆかりのランナー7人がタスキをつなぐ同駅伝。県勢は、1区は26位、2区は28位と中位をキープすると、3区で16位、4区で12位、5区で11位と次々順位を上げた。6区で一時14位になるが、最終7区で一気に9位に食い込んだ。

 藤井歩監督(41)(田辺工高陸上部顧問)は「選手たちに『歴史を変えよう』と伝えて大会に臨んだ。入賞近くまでいけたのは素晴らしい結果だ」と振り返る。

 ■成長

 躍進の一因は、前回から就任した藤井監督の指導による高校生選手の健闘だ。

 田辺工高3年都築勇貴選手は実力者ぞろいの1区で離されることなくレースを作り、同高3年野村優作選手は5区で区間10位、和歌山北高2年家吉新大選手も4区で区間9位の好走をみせた。

 藤井監督は、顧問を務める田辺工高を昨年末の「全国高校駅伝」に初出場させるなど、近年、指導の成果を発揮している。あいさつや身だしなみを徹底させたほか、中学時代は野球部だった都築選手を熱心に勧誘して陸上部に呼び込み、選手を競わせて成長を促してきた。

 そうした指導が好成績につながったことについて、藤井監督は「『自信とは、自分を信じること』と伝え、走りながらどれだけ自分自身を信じられるかが重要だと説いてきた。変わらず指導してきたことが報われたのでは」と話す。

 ■充実

 県勢躍進のもう一つの要因が、エースの活躍だ。

 12人抜きを果たした3区を務めたのは、青山学院大4年橋詰大慧たいせい選手(和歌山北高出身)。今年の箱根駅伝で1区走者を任されるなど、競技者として今充実しており、県内の陸上関係者は「最も脂が乗った時期に大会を迎えられた」と指摘する。

 アンカーを務めた愛知製鋼の寺内将人選手(和歌山北高出身)も5人抜きの活躍で力を見せつけた。

 ■底上げ

 残る中学生選手の2人、植阪嶺児選手(古佐田丘中=橋本市)、伊藤凛々斗選手(巽中=海南市)も力走し、全国のランナーにしっかりと食らいついた。こうした若い世代の活躍の背景には、県陸上界の長期的な取り組みがある。

 一般財団法人「和歌山陸上競技協会」などは2002年から、小中学生対象の市町村対抗駅伝大会として「ジュニア駅伝」を開催。小さい頃から陸上に興味を持ってもらうことで、競技力の底上げを図ってきた。

 提案者の一人、南正晃副会長(78)は「ジュニア駅伝を機に、別のスポーツから転身し、その後活躍した選手も多い。子どもたちの競争心を育んできた」と胸を張る。今大会に出場した7人は、いずれもジュニア駅伝の経験者だ。

 今大会の結果を受け、次回以降のさらなる躍進に期待がかかる県勢。藤井監督は「9位で満足していたらだめ。もっと上を目指し、『優勝を狙う』という県にしたい」と意気込んでいる。

 <全国都道府県対抗男子駅伝> 今回で24回目。広島・平和記念公園を発着点とする7区間計48キロで競う。中学生2人(2、6区)、高校生3人(1、4、5区)、大学生・社会人2人(3、7区)で構成。大学生・社会人は「ふるさと制度」として、出身中高のある都道府県から出場できる。

 ◇40位前後 低迷長く

 全国男子駅伝での県勢の成績は長く低迷していた。

 第5回大会で最下位になると、その後も40位前後が続いた。20位台に入ったのは、第4回(26位)と第15回(29位)のわずか2度だ。

 直近の3大会も41位、38位、38位と奮わず、県内の陸上関係者の間では「下位にいるのが当たり前」との状態になっていたという。

 また、女子もここ20年間、ほぼ30、40位台に低迷。今大会は23位だった。

無断転載禁止
414833 0 NEWS EYE 2019/01/31 05:00:00 2019/01/31 10:33:33 選手にアドバイスする藤井顧問(田辺市で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20190130-OYTAI50015-T.jpg?type=thumbnail

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