家庭用品に「海外ニーズ」

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昨年6月、海外で初となる単独の展示会を台湾で開催。キッチン用品などが評判を呼んだ=小久保工業所提供
昨年6月、海外で初となる単独の展示会を台湾で開催。キッチン用品などが評判を呼んだ=小久保工業所提供
アイデア商品を次々生み出す小久保工業所の本社(海南市野上新で)
アイデア商品を次々生み出す小久保工業所の本社(海南市野上新で)

 ◇小久保工業所 海南市

 キッチン、洗濯、風呂、トイレ用品などを扱う事業所約100社が集まる海南市。そんな「家庭用品の街」の中で、世界に販路を求め、アイデア商品を次々と送り出してきた会社がある。県内の企業を紹介する企画「紀伊ビズ」の2回目は、積極的に海外展開する同市の家庭用品メーカー「小久保工業所」を紹介する。

 ヨーロッパでは、ゆで卵を毎朝食べる習慣がある。ゆで卵の祭りがある国もあるほどだ。母親は毎朝、どうやって子どもに食べさせるかに苦慮している。型に入れるだけで、ゆで卵がかわいいクマやウサギに変身する――。小久保工業所の「ゆでたまごっこ」が、ドイツ、イギリス、フランス、スペインなどで売れ続ける理由だ。

 約30年前の1988年に、ヘアアクセサリーや小物の製造を開始。2001年に発売した「洗顔用泡立てネット」が大ヒットし、事業が拡大した。現在、販売している商品は約1000点。流通している国・地域は35にのぼる。広報・マーケティングマネージャーの大田哲子さんは「キッチン、ランドリー、衛生用品など幅広く取り扱っているので、各国の多様なニーズに合わせて提案できるのが強み」とする。

 「海外に目を向けたのは、最初は勉強のため。世界に通じる商品でないと日本では勝てないと考えた」と小久保好章社長(57)は振り返る。泡立てネットがヒットした約20年前には、すでに中国が飛躍的に伸びると確信していたという。競争力を付けるため海外の展示会に出かけ、客の声を丁寧に拾って商品の質を向上させていった。

 その姿勢は今も変わらない。昨年6月には、海外で初めてとなる単独の展示会を台湾で開催。2日間で現地の流通卸会社、販売店のバイヤーら約150人が訪れ、キッチン用品や洗浄剤が評判を呼んだ。

 最近は南半球を視野に入れる。北半球の人口の多い地域を一通り開拓したこともあるが、季節が反対の南半球を得意先に持つと、夏モノの設備を年中稼働させることができるからだ。

 特に注目するのがオーストラリア。国土は広大だが、シドニー、キャンベラ、メルボルンと海岸線に人口が集中し、効率がいい。物価も高く、売り上げが期待できるという。昨年12月には、シドニーでの「祭りジャパン・フェスティバル」にブースを出店し、料理、ランドリーグッズをPRした。

 「日本の人口は減少しているけれど、地球規模では人口は増え続けているんです」。海南から、広い世界を展望する。

       ◇

 29日の和歌山版では、小久保好章社長のインタビューを紹介します。

 

◇メモ 業務内容は家庭日用品・生活雑貨の企画・製造・販売。社員92人(2018年9月現在、パート含む)。資本金9250万円。国内は本社(海南市野上新)のほか、東京と博多に営業所を置く。海外の拠点はロサンゼルスと上海。蚊取り線香で知られる「紀陽除虫菊」はグループ会社。

 

<ヒット商品>

 ◇水切り 楽チン

 ◇スピンホイールコランダー

ボウルの中でザルが回転する「スピンホイールコランダー」(海南市野上新で)
ボウルの中でザルが回転する「スピンホイールコランダー」(海南市野上新で)

 ボウルの中でザルがクルンと回転して、簡単に水切りができるキッチン用品。野菜の水洗いはもちろん、うどん、パスタの水切りや米とぎにも使える。2017年春に発売したところ、「(別々の)ボウルとザルで水切りするのは面倒だった」「すぐほしい」と大反響を呼んだ。

 「うまく全部回って、しっかり止まる」(企画部の西上成仁係長)ようにするため、留め具に工夫を凝らした。また、置いても汚れないようボウルやザルには足を付ける細やかな配慮も。

 円型だけでなく、細長い野菜や狭い場所に対応する長円型もある。

無断転載禁止
401770 0 紀伊ビズ 2019/01/28 05:00:00 2019/01/28 14:20:48 単独での初の海外展示会となった台北でのフェア(2018年6月、小久保工業所提供) https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20190127-OYTAI50002-T.jpg?type=thumbnail

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