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次世代農業 スマート農業

「スマート農業実践塾」で水やりの自動化などの説明を聞く農家ら(印南町で)
「スマート農業実践塾」で水やりの自動化などの説明を聞く農家ら(印南町で)

 「配線は自分でやったの?」「暖房設備を見せてほしい」

 印南町のミニトマト農家のハウス内で、複数の農家が、自動で開閉する気温調整のための窓を興味深そうに眺めていた。

 10月16日に開かれた県主催の「スマート農業実践塾」。県内の農家約30人が集まり、気温調整や水やりなどが自動化されているハウス内を見学した。

 農業人口の減少、高齢化、後継者難――。農業を取り巻く厳しい現状を打破するため、県が推進しているのが、ロボットやドローンといったテクノロジーを駆使した「スマート農業」だ。農作業の省力・効率化を実現し、AI(人工知能)を活用した品質向上などを目指す。

 実践塾に参加した同町の農家、長井利憲さん(37)も、昨年から、ミニトマトのハウス栽培に農業用センサーなどを使っている。スマートフォンでハウス内の室温などを管理できるため、足を運ぶ頻度が大幅に減った。

 現在、父親と2人でミニトマトを育てているが、「いずれは1人になる」と導入に踏み切ったという。「自分の時間を持てるようになった。手動で管理するよりも、トマトに最適な環境を保て、品質の向上にもつながる」と喜ぶ。

AI活用門戸広く

 これまで経験や勘が頼りだった農業は、客観的データに基づくAIの活用などで、未経験者ら新規参入の門戸がぐっと広がると期待されている。県が11月4日に田辺市で開いたスマート農機具の展示会には、約250人が参加し関心の高さを示した。

 一方で、スマート農機具の技術はまだまだ開発途上で、例えば、農薬散布用のドローンは、県内に多い段々畑では操作が難しかったり、果樹向けに認可された農薬の種類が少なかったりと、課題も多い。最先端技術を搭載した農機具の導入コストも高額で、中小規模農家の多い和歌山でどこまで普及するかは未知数だ。

 農家の実態に詳しい和歌山大の岸上光克教授(農業経済学)は「今後普及していけば価格も下がる。今は行政の支援や農家同士の協力が必要だ」と指摘。県は「スマート農業は日進月歩。常に新しい情報を仕入れて農業者に伝え、それぞれの経営にあったスタイルを確立してほしい」と話す。

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1633982 0 New門@和歌山 2020/11/18 05:00:00 2020/11/18 05:00:00 2020/11/18 05:00:00 県の開いた「わかやまスマート農業実践塾」で、講師(左)の説明を聞く農家ら(日高川町で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/11/20201117-OYTAI50023-T.jpg?type=thumbnail

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