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お接待復活 活性化狙う

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町石道を上って高野山へ向かう参詣者を「お接待」でもてなす住民ら(2020年3月21日、かつらぎ町提供)
町石道を上って高野山へ向かう参詣者を「お接待」でもてなす住民ら(2020年3月21日、かつらぎ町提供)

高野山の今 相次ぐ風習再現

 かつて高野山の参詣道で行われていたが、後に廃れた地元の風習を復活させ、地域の活性化につなげようという動きが近年、相次いでいる。関係者らは「古き良き営みをもう一度」と意気込む。

 かつらぎ町教良寺きょうらじ地区の住民らは5月、高野山の参詣道「町石道ちょういしみち」の道中で参詣者をささやかな飲食でもてなす「お接待」を行う計画を進めている。

 お接待が始まった時期は不明だが、約100年前まで行われていた。空海の徳に感謝をささげる「御影供みえく」が高野山で行われる3月21日に合わせて、住民が道中で米を炊き、参詣者におにぎりや汁物などをふるまった。1925~30年に高野山へ向かう鉄道が整備され、徒歩での参詣者が激減して姿を消した。

 転機は2019年。かつてお接待が行われていた場所の近くのベンチが新調され、「接待場を復活させたい」と住民が活動を開始した。昨年3月21日には、住民ら5人が、2時間余りで約80人の参詣者に菓子などを渡した。今年は雨のためにできず、代わりに旧暦の3月21日にあたる5月2日、地元産のかんきつ類や菓子を配るという。

 教良寺地区の竹谷友男さん(88)は「昔のように心のこもったお接待で、『来て良かった』と参詣者が思ってくれれば」と願う。

 麓の村の人々が徒歩で参詣道を上り、田畑の乏しい高野山まで野菜や果物を運んだ「雑事ぞうじのぼり」を再現する動きもある。開始時期はわからないが、少なくとも江戸時代には行われており、空海が瞑想めいそうを続けるとされる奥之院や、村と関係が深い寺に持ち込んだという。交通機関の発達で高野山上に農産物を運ぶのが容易になるに連れて廃れた。

 高野参詣道の調査を進める市民団体「高野七口再生保存会」(事務局・橋本市)が「参詣道に根付いていた地域文化を復活させたい」と2015年以降、地域から野菜の提供を受けて年1回実施。一般参加も募り、多い時には100人以上で参詣道の一つ「黒河くろこ道」を上った。保存会の入谷和也さん(63)は「さらに多くの人が参加するようになれば」と期待する。

 参詣道の歴史に詳しい高野山青巌寺の高井知弘副住職(46)は「参詣道で続いてきた住民らの風習を再現することで、関心を持った外部の人が訪れてくれるようになり、高野山一帯の活性化にもつながるのでは」と話している。

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1996408 0 New門@和歌山 2021/04/20 05:00:00 2021/04/20 05:00:00 2021/04/20 05:00:00 2020年3月21日に接待場で参拝者に菓子などを渡した時の様子=かつらぎ町提供 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/04/20210419-OYTAI50004-T.jpg?type=thumbnail

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