桐蔭中陸上部 新記録でV

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 ◇全日本 女子400リレー

 ◇バトンパス磨き飛躍

 県立桐蔭中学校(和歌山市)陸上部の女子400メートルリレーチームが、8月に大阪市で開かれた第46回全日本中学校陸上競技選手権大会で、日本女子中学記録を大幅に更新して優勝した。同大会の400メートルリレーでの県勢の優勝は男女を通じて初めて。4月以降、バトンパスの練習を重ね、ベストタイムを3秒以上縮めた。生徒たちは「こつこつと努力することの大切さを学んだ」と話している。(細田一歩)

 8月24日に大阪市のヤンマースタジアム長居であったリレーの決勝。第1走者の岡稚奈さん(3年)が得意のスタートダッシュで飛び出しバトンをつなぐと、福井有香さん(2年)が一気に加速して稲荷未来さん(3年)へ。そのままの勢いで駆け抜け、アンカーの藤木志保さん(同)へつなぎ、ライバルを突き放して優勝した。

 タイムは47秒04。2位に0秒73差の圧勝だった。2012年のロンドン五輪に出場した土井杏南選手を擁したチームが09年に出した中学女子記録を0秒26上回った。

 記録の表示を見た稲荷さんは「1秒間違って出ているのかな」と驚いたというが「大好きなメンバーと最高の結果を出せてうれしかった」。ただひとりの2年生の福井さんも「先輩たちと最高の思い出ができた」と笑顔で話す。

    ◇

 急成長を遂げたチームだった。3月までのタイムは50秒台で、全国で上位を狙えるレベルではなかった。主将の岡さん自身「入部当時は全国優勝なんて考えてもいなかった」と言う。

 転機は4月に赴任した顧問の田中雄教諭(34)の指導だった。「個々の能力は高い。バトンパスの技術を磨けば、48秒台前半は出せる」と確信した。

 田中教諭は、学生時代はバスケットボール部だったが、前任の中学校で陸上部の顧問に。専門書を読んだり、県外の強豪校の視察に出かけて指導者に話を聞いたりする中で、バトンパスの重要性を痛感していた。

 バトンパスで重要な要素の一つが、受け取る側が走り出すタイミングだ。走り出しが早いと前の走者が追いつけず、遅いとスピードに乗る前に受け取ってしまい、走りに勢いが出ない。

 3月までは、前の走者が3~4メートルまで迫ったタイミングで次の走者が走り出していたが、田中教諭は「もっと早く走り出した方がスピードが乗る」と考えた。そこで、次の走者がスタートする時の前の走者との距離を、以前より数十センチ~2メートル延ばした。

 バトンの受け渡しがスムーズにできるよう、受け取る側の手のひらや指の角度、形も細かく見直した。

 個々のレベルアップにも取り組んだ。体幹トレーニングに重点を置き、フォーム改造も行った。岡さんは4月以降、100メートルのタイムが1秒以上速くなった。「4月以降、意識ががらっと変わった。練習の意味をよく考えるようになった」と打ち明ける。

 これらの練習の積み重ねでタイムはぐんぐんと伸びた。全国大会は予選、準決勝、決勝のすべてで1位という「完全優勝」。藤木さんは「決勝のバトンパスは完璧だった。試合のたびに成長できた」と振り返る。

    ◇

 田中教諭は「47秒台を出し、全国優勝できるとまでは思っていなかった。みんなが一生懸命練習し、想像以上に成長してくれた」と賛辞を贈る。

 4人とも中高一貫の桐蔭高校に進学し、陸上部に入れば、2年後には同じメンバーの400メートルリレーチームが再び結成されるかもしれない。岡さんは「高校でもみんなで全国1位を目指したい」と力を込めた。

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