<海外視察問題>県議会で報告義務

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報告書公開は進まず

 2016年度以降に県議が行った海外視察で、ずさんな報告書が複数回提出されていた問題で、県議会は、視察を行った県議に本会議での報告を義務づける方針を決めた。27日に岸本健議長が明らかにした。報告のあり方が改善した一方で、報告書の閲覧については依然として情報公開請求する必要があり、識者は「自ら公表する意志を感じられず、不透明感はぬぐえない」と指摘する。

 方針では、海外視察を行った県議の代表者が議会で視察の内容や成果を報告することを義務づけるとした。一方、報告書の公開方法については言及せず、「成果などについても明確に書く」と各議員に申し合わせるにとどまった。

 26日に、各会派代表者が議会改革検討委員会を開き、全会派一致で決まったという。岸本議長は「議員の本分は本会議での質問。報告書は必要ならば、(情報公開請求をして)見てもらえばよい」とし、報告書に問題があった場合は「議長の権限の範囲で指摘はする」と説明した。

 情報公開の問題に取り組むNPO法人「情報公開クリアリングハウス」(東京)の三木由希子理事長は「この結論だと積極的に公表したくないのかと取られかねず、同じ批判を浴びる悪循環につながるのでは」と指摘。早稲田大公共経営大学院の片山善博教授(地方自治論)は「広く公表できる報告書が書けないのは、目的意識がはっきりしていないからではないか。それなら海外視察自体やめるべきだ」と批判している。

 海外視察の報告書を巡っては、複数の県議が16年度以降に行った10回のうち、3回で日程を記した1ページだけのずさんな報告書があったことが、読売新聞の情報公開請求で発覚。県議会は3月から、内容や公開の手法について議論を続けていた。

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