農作物実習棟 実践学ぶ

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◇南部高に完成

「食と農園科」で使っている実習棟
「食と農園科」で使っている実習棟

◇調理室やカフェ併設

 全国一の梅の産地・みなべ町にある県立南部高に7月、梅を中心とした農作物の商品開発や販売などを学べる新しい実習棟が完成した。同高には、農業や加工販売を学ぶ「食と農園科」があり、実習棟の活用で、農業の未来を支える若手人材を育成する、より実践的な教育が進められている。(坂戸奎太)

 11月上旬、食と農園科の生徒十数人が、実習棟の調理室で、卵や砂糖で作った生地を混ぜ合わせ、真っ赤な色が特徴的な梅「露茜つゆあかね」を使ったケーキづくりに集中していた。ケーキは、実習棟内のカフェや地域のイベントなどで販売しており、2年寺下奈央さん(17)は、「一生懸命作ったものが人の手に渡るところまで関われるのはうれしい」と声を弾ませた。

     ◇

 7月に完成した実習棟は、校内の畑に面した木造2階建てで、二つの調理室や四つの加工室のほか、約20人を収容できるカフェを併設。加工室は、ジャムやパン、アイスクリームなど、目的別に分かれ、それぞれ専用の調理器具や機器を備える。また、カフェでは、定期的に地域住民ら向けに商品を売ることも想定。地元レストラン経営者らから、農作物の仕入れ業者の選定や、店舗での商品の置き方などの経営も学ぶ予定だ。

 同高ではこれまでも梅を使ったジャム作りや販売を行ってきたが、実習棟の活用により、生徒が校内の畑で育てた梅やイチゴなどの農作物を材料に、生産から販売まで全ての工程を実践的に学べるようになったという。

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 県果樹園芸課などによると、県内の梅農家は減少傾向が続き、栽培面積も2008年の5640ヘクタールから18年には5410ヘクタールに減少。同高でも、農家出身の生徒が減ったことなどから、農業へ就業する生徒が減少しているという。

 こうした状況を受け、同高では、17年度、作物生産に関わる「園芸科」、食の商品加工に関わる「生産技術科」、衣類の縫製に関わる「服飾デザイン科」の3学科を改編し、食と農園科を新設。実習棟は学科新設を機に建てられた。

 同科には生徒約220人が在籍。コースは、「園芸」「加工流通」「食文化探究」にわかれているが、学科が一つになったことで、同学科の1年生全員が、畑で梅や野菜を作るなど農業に関わるようになった。

 一方、ネット販売など農産物の流通ルートの多様化や国際競争などへの対応も必要となっており、販売に関する教育も充実させている。総合的に学ぶことを目的に入学する生徒もいるという。

 西下耕平教頭は、「生産から販売まで広く学ぶことで、生徒たちの就業の窓口を広げたい。将来的に地元の農家や加工・販売業に就業する生徒が増えれば」と期待している。

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893481 0 ニュース 2019/11/12 05:00:00 2019/11/12 05:00:00 2019/11/12 05:00:00 8月末から食と農園科の生徒らが使っている実習棟(6日、みなべ町で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/11/20191111-OYTNI50035-T.jpg?type=thumbnail

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