田辺工高生500人 時と技を重ね完成
完了しました

回る「デロリアン」時計
米映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に登場する自動車型タイムマシン「デロリアン」のオブジェが回るからくり時計が、県立田辺工業高(田辺市)の校内広場に完成した。生徒たちが約5年がかりで作り上げた力作で、「学校の新たなシンボルに」と期待している。
全長約4メートル20、幅約2メートル20、高さ約1メートル10。車体は、2ミリ厚のアルミニウム板で表面がかたどられ、LED(発光ダイオード)でフロントライトなどが表現されている。公式な設計図がないため、大きさや色は市販の模型や映画を参考にしたという。
月~金曜の午前9時、正午、午後3時、同6時の4回、映画のテーマソングに合わせて、ゆっくりと回転する。午後6時には土台周辺のライトも光り、地域住民らが見物に訪れることもあるという。
設置は、正門前の広場に50年ほど立っていたヤシ科の樹木が腐敗により2015年に伐採され、スペースができたことがきっかけ。「生徒の作品を置いては」と校内で声が上がり、米国の映画会社側に許可を得た上で、16年から制作が始まった。
それ以来、計400~500人の生徒が関わり、車体や土台を作ったり、車体周りに電灯を付けたりし、20年3月に広場に設置。その後、「ものづくり研究部」の生徒3人が車体を回転させるための駆動装置を作り、同年12月末に完成した。
駆動装置を制作した2年広畑