読売新聞オンライン

メニュー

ニュース

動画

写真

スポーツ

コラム・連載・解説

発言小町

漫画

教育・受験・就活

調査研究

紙面ビューアー

その他

サービス

読売新聞のメディア

購読のお申し込み

読売新聞オンラインについて

公式SNSアカウント

<東日本大震災10年>和大にボランティア拠点

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

きょう開設

 東日本大震災から10年となる11日、和歌山大(和歌山市栄谷)のキャンパスに「災害ボランティアステーション」が開設される。県内で大規模災害が発生した場合、主に和歌山市内で活動するボランティアの受け入れ拠点となるほか、平時は学生への防災教育を進める。和歌山大は「南海トラフ巨大地震などに備えて、地域の防災力の向上に貢献したい」としている。(坂戸奎太)

運営に防災研究の教員 平時は学生教育に注力

2月中旬に開かれたボランティアステーションの運営訓練で、ボランティア役(右)に対応する運営役(左)(和歌山市の和歌山大で)
2月中旬に開かれたボランティアステーションの運営訓練で、ボランティア役(右)に対応する運営役(左)(和歌山市の和歌山大で)

 ステーションはキャンパス中央に位置する教育学部などの校舎の一室に設ける。災害時には、教職員や学生が、集まったボランティアを被災者のニーズに合わせて現地に送り込む役割を担うことを想定。防災を研究する教員複数人がステーション運営に関わる。

 和歌山市内の災害ボランティアの受け入れは現在、市社会福祉協議会が担うことになっているが、本部は紀の川の南側にあり、災害の影響で橋を渡れない事態が生じた場合、川の北側で活動するボランティアが不足する懸念がある。一方、和歌山大は川の北側にあるため、川を挟んで南北に拠点ができることになり、市全体の受け入れ態勢が強化される。

 新年度からは、ステーション運営を担当する教員が月1回程度、有志の学生を集め、ボランティアに関する実践的なセミナーも予定している。過去に被災地でボランティア活動に関わった人の話を聞き、被災地で活動するにあたって知っておくべき注意点を学ぶ。

 このほか、災害への関心が高い学生や教職員の名前や連絡先を事前登録し、災害訓練や県外被災地のボランティア募集の情報を提供する取り組みも進める。

 和歌山大では2004年から、災害を研究する有志の教員が集まり、小中学校向けの防災教育の考案や防災グッズの開発などをしてきた。「大学には専門知識が集積しており、被災時に地域に還元すべきだ」との声があがり、19年秋頃にステーション構想が持ち上がった。

 今年2月中旬には、大学や市社協の関係者ら約25人がステーション運営の模擬訓練を実施。被災者からの依頼をボランティアに伝え、トングやゴミ袋、スコップといった必要機材を渡すまでの一連の流れを確認した。

 設立を震災10年の3月11日にしたのは、現役の学生世代の記憶にある最大規模の災害である東日本大震災の被害を忘れないようにするためという。

 ステーションの運営に関わるシステム工学部の塚田晃司教授は「東日本大震災では、比較的備えをしていると言われていた沿岸部の人々が多数犠牲になった。いざという時に地域と連携して復旧・復興に役立てる学生を育てていきたい」と話す。

「受け入れ態勢 構築必要」

 災害時のボランティア活動に対する注目が高まったのは、1995年の阪神大震災だ。兵庫県によると、発生後5年ほどで約217万人が活動し、支援物資を仕分けたりがれきを撤去したりして、被災地の復旧に貢献した。それ以来、大規模災害が起こる度に多くのボランティアが被災地に駆けつけ、活躍している。

 県は、今後30年以内に70~80%の確率で起きる南海トラフ巨大地震で、県内で最大約9万人が死亡し、建物の全壊が約15万9000棟と想定している。

 東日本大震災の被災地で支援活動の経験がある和歌山大の宮定章特任准教授は「将来的にボランティアの手が必要になる時期が来ることは間違いない。今のうちに県全体で、万全な受け入れ態勢を構築する必要がある」と指摘する。

無断転載・複製を禁じます
1901914 0 ニュース 2021/03/11 05:00:00 2021/03/11 05:00:00 2021/03/11 05:00:00 2月中旬に開かれた和歌山大での訓練で、ボランティア役(右)に対応する運営役(和歌山市で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/03/20210311-OYTNI50001-T.jpg?type=thumbnail

ピックアップ

読売新聞購読申し込み

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)