県30市町村動画 製作中 九度山・村井さん

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名所訪ね「人の温かさ」紹介

村井さんが公開している湯浅町の動画の一場面
村井さんが公開している湯浅町の動画の一場面

生まれ育った九度山町を背に、「この町に、和歌山に、恩返しをしたい」と思いを語る村井さん(九度山町で)
生まれ育った九度山町を背に、「この町に、和歌山に、恩返しをしたい」と思いを語る村井さん(九度山町で)

 九度山町の映像クリエイター、村井克貴さん(24)が、県内の全30市町村を訪ね歩いて人々や名所を紹介する動画を作り、インターネットで発信する個人プロジェクト「ワカマル30FILM」を進めている。現在4本を公開しており、「和歌山の『人の温かさ』とそれぞれの街の魅力を届けたい」と意気込む。(大田魁人)

 〈よそからここへ来たらね、流れる時間が違うっちゅうと〉〈湯浅ええ町やさけなあ、みんなに知ってほしいわ〉

 穏やかなピアノの音色とともに、湯浅町でたこ焼き屋を営む中高年の女性が町の魅力を語る。画面には、日本遺産に認定されている伝統的なしょうゆ蔵などが残る路地や、陽光に照らされた町並みが映し出された。

 昨年12月に初めて配信した動画「 醤油しょうゆ 発祥の町 湯浅町」(約3分)の一場面だ。このほか、紀美野、美浜、高野3町の動画計4本を「インスタグラム」や「ユーチューブ」で配信している。「自分の肌で土地の空気を感じ、話し手の言葉を最大限に引き立たせる映像を撮ることにこだわった」と語る。

 九度山町で生まれ育った。映像を撮り始めたのは地元の金融機関で働いていた昨年5月頃。学生時代から趣味で写真を撮っていたが、「一枚の写真よりも、映像の方が、たくさんの思いを込められる」と考えたのがきっかけだ。ドローンや手ぶれ補正機器「スタビライザー」などの機材を買い集め、すぐにのめり込んだ。「映像を使った表現者になりたい」と、5か月後に退職。フリーランスの映像クリエイターになり、プロジェクトを始めた。

 「地図を見て直感で最初の撮影地に選んだ」という湯浅町では、地元の魅力を語ってくれる人を探す聞き込み調査から開始。1日かけて複数の地元住民に声をかけて紹介されたのが、湯浅町で生まれ育ったというたこ焼き屋の女性だった。「祖母と孫のような感覚で話してくれ、多くの人にこの『温かさ』を伝えたいと改めて思った」という。

 高野町の動画(約5分)では、「様々な町の表情を収めたい」と、半年間、5回以上の撮影を重ね、紅葉や新緑の山々が印象的な作品に仕上げた。全ての動画で取材から撮影、編集まで1人で担う。

 最近では、プロジェクトの動画を見た県職員や県内のミカン農家などから、事業やイベントのPR動画製作の依頼が入ってくるようになったが、合間を縫って5本目以降の取材を進めていく。「どれだけ忙しくてもこのプロジェクトにはこだわりたい。地元の人の言葉に耳を傾けながら、美しい和歌山を撮り続ける。それが、自分を育ててくれた故郷への恩返しになるはず」と力を込める。

 動画は「ワカマル30FILM」のインスタグラム(@wakayama30_official)か、ユーチューブチャンネルで。

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2177304 0 ニュース 2021/07/04 05:00:00 2021/07/04 05:00:00 2021/07/04 05:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/07/20210703-OYTNI50067-T.jpg?type=thumbnail

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