海自教官が数学雑学本 小月航空基地佐々木さん

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著作を手にする佐々木さん
著作を手にする佐々木さん

 海上自衛隊のパイロットを養成する海自小月航空基地(下関市)の数学教官、佐々木淳さん(39)が書いた数学の雑学本が出版された。東日本大震災で友人を亡くし、「今自分にできることを」と思い立ったのがきっかけで執筆。伸び悩む航空学生の志願者増などに向け、パイロットになるために必要な数学的思考力を育むことの面白さを伝えている。(杉尾毅)

 本は「身近なアレを数学で説明してみる」(約190ページ)で、SBクリエイティブ(東京)が1月に出版した。普段の生活で何げなく目にする現象などを数学の知識を用いて説明している。

 例えば、お店でよく見る「10%割引」と「10%ポイント還元」のサービス。一見同じようだが、実は10%ポイント還元は割引率に直すと9・091%だという。本ではそれを分数のかけ算などを用いて明らかにし、「似ているようで結構違う」と紹介している。

 近年多いサイコロのような形のキューブ型(正方形)の戸建て住宅についても分析。Xを用いた計算を使うことで、こうした形の住宅は住居部分の面積が大きくなることを紹介している。

 佐々木さんは仙台市出身。幼い頃から計算が好きで、東北大大学院で数学を専攻後、予備校の講師を経て2006年に防衛省の数学教官になった。小月基地には同年から勤め、これまでに約1000人を指導してきた。

 11年の東日本大震災では仲の良かった小中学校の同級生が帰らぬ人となった。自身の仙台市の実家も全壊した。「生きたくても生きられなかった人がいる」。そう考えるうちに毎日をより全力で生きる必要があると考えるようになった。思いついたのが懸命に勉学や訓練に励む学生をPRすることだった。

 海自のパイロットは日本周辺海域での警戒監視や海外での海賊対処などに当たるが、少子化の影響もあり志願者は伸び悩んでいる。航空学生について発信しようと参加した広報に関する勉強会などで知り合った出版関係者から「本を書くこともPRになる」と助言され、今回の執筆、出版につながった。

 本は航空機に焦点を当てたものではないが、苦手な数学を克服しながらパイロットに成長していった学生の思い出なども前書き部分で紹介している。佐々木さんは「クイズ感覚で読んで数学の面白さを知ってもらうとともに、航空学生にも関心を持つきっかけになれば」と期待している。本は税別1000円。各書店やSBクリエイティブのHPなどで販売している。

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764069 0 ニュース 2019/08/27 05:00:00 2019/08/27 05:00:00 2019/08/27 05:00:00 著作を手にする佐々木さん https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/08/20190826-OYTNI50018-T.jpg?type=thumbnail

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