萩市長、会津若松市式典へ 幕末に対立 「交流始める第一歩に」

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 萩市が、福島県会津若松市で23日に開かれる市制120周年記念式典で市政功労者として表彰されることとなり、藤道健二市長が出席する。表彰理由は東日本大震災の際の多額の寄付だが、幕末、明治維新の動乱で敵同士となり、複雑な市民感情が今も残るとされる両市だけに、互いの公式行事に市長が出席するのは極めてまれ。萩市側は「交流のきっかけになれば」と期待している。

 萩市と会津若松市は、幕末に対立した長州藩と会津藩の城下町。戊辰ぼしん戦争では長州藩などの新政府軍が会津城下へ攻め込み、会津藩の白虎隊が自刃するなど数々の悲劇が起きた。

 戦後処理でも、「戦死者の遺体の埋葬を禁じた」「現在の青森県に藩を転封させた」など、会津藩を過酷に扱ったとされる。こうした伝承は史実ではない面があるが、会津では今も長州へわだかまりがあるといい、過去、両市民の間で和解の機運が芽生えた時も反対が多く、実現しなかった。昨年の明治維新150年も和解の話は出なかった。

 今回の表彰は、2011年の東日本大震災で多額の寄付をした個人、団体が対象。萩市は見舞金1000万円、市職員有志、民間の義援金など1250万円を送っている。

 会津若松市主催の行事に萩市長の参加例があるかは記録がなく不明だが、約23年間、萩市長だった野村興児・前市長は「財団法人や民間の行事には行ったが、市主催行事は記憶がない」と話す。

 藤道市長は「民間交流は進んでいるが、問題は市役所同士。あちらの気持ちを思えば、和解、仲直りという言葉をこちらから使うことはできないが、交流を始める第一歩にできたらありがたい」と意欲を見せる。

 会津若松市総務課は「あくまでも寄付へ感謝するもので、それ以上の意味はない。会津と長州の歴史は関係ない」としている。

 式典に参加する「長州と会津の友好を考える会」の山本貞寿代表(80)(萩市)は「あちらでは賛否があるだろう。すんなり行政同士の新たな出発になるとは思えないが、どういう場になるか見てきたい」と話した。

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