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国内最大級のカルスト台地・秋吉台を疾走してみませんか――。美祢市観光協会は4月1日から、東南アジアでタクシーとして利用されている三輪自動車「トゥクトゥク」のレンタルを始める。昨年4月、総務省の企業人材派遣制度で日本航空(JAL)から美祢市に出向した男性の思いが実を結んだ。
「360度パノラマが素晴らしいでしょう」。3月中旬、秋吉台であったトゥクトゥクの試乗会。JALから出向中の市観光振興課観光政策監・今西光孝さん(43)は目を輝かせながら説明した。
窓も扉もない開放感あふれる車体からの眺めが最大の売りだ。市が沖縄県の業者から約200万円で購入したもので、市観光協会がレンタル事業の運営に取り組む。
導入のきっかけは、東京から美祢市に初めて移り住んだ今西さんが「観光客が名所を巡る手段が少ない。観光資源は多いのに、生かせていない」と感じたことだった。
思いついたのが、20歳の頃、旅行で訪れたタイで乗ったトゥクトゥクだった。日本では珍しい乗り物が市内の観光振興に役立つと考え、市の上層部と掛け合って実現にこぎ着けた。
元々、車体にシートベルトはなかったが、安全性を高めるために各座席に設置した。観光ムードを音楽で高めてもらおうと、屋根にはスピーカーも取り付けた。
今西さんは「移動手段も楽しめるように工夫を凝らした。県内のイベントなどでトゥクトゥクを積極的にPRし、美祢市全体を盛り上げていきたい」と意気込みを語る。
乗車定員は7人で、普通自動車免許で運転できる。レンタル料金は1時間7000円から。走行は市内に限定する。協会のホームページから予約が必要。問い合わせは協会(0837・62・0115)へ。