中部横断道 知事「県費負担軽減を」

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要望書を手にする石田総務相(右)と長崎知事(31日、総務省で)
要望書を手にする石田総務相(右)と長崎知事(31日、総務省で)

 

総務相と面会 交付税増額を要望

 長崎知事は31日、東京都千代田区の総務省を訪問し、中部横断道の県費負担を軽減するため、地方交付税を増額するよう石田総務相に要望した。国と県が事業費を負担する「新直轄方式」で整備が進む六郷インターチェンジ(IC)―富沢IC(約28キロ)は県費負担が膨らみ続けており、長崎知事は1月の知事選で負担削減を公約に掲げていた。(中山潤)

 山梨―静岡間の全面開通は当初、2017年度を予定していたが、軟弱な地盤の影響で19年度まで延び、今年3月には20年内にずれ込む見通しが示された。工事の長期化で六郷IC―富沢ICの総事業費は当初想定の約1995億円から約1・6倍の約3154億円に増えた。これに伴い、実質的な県の負担額は164億円まで増加している。

 面会は冒頭、長崎知事が石田総務相に要望書を手渡し、その後は非公開で行われた。要望書では、中部横断道を「日本の新たな物流の軸となる広域ネットワークを形成する重要な社会インフラ」として、建設の意義を強調。県費負担の増加について「小規模県である本県の財政負担は極めて大きくなる」と訴えている。

 面会後に報道陣の取材に応じた長崎知事は、地方交付税の算定方式を見直し、増額するよう石田総務相に求めたことを明らかにした。石田総務相は「何ができるか検討する」と応じたという。

 長崎知事は「本県の置かれた厳しい状況はご理解いただいた」との認識を示し、「いい検討結果が出ることを期待しているし、いい検討結果を頂くまで頑張る」と述べた。

過去にも一時大幅減工期延長で再び増大

 中部横断道の県費負担を巡る長崎知事の動きは、過去に国と交渉して大幅な負担減を実現した横内正明知事(当時)の取り組みと重なる。

 新直轄方式での整備が決まった2006年2月当時の県費負担は177億円だった。翌07年の知事選で負担削減を訴えて初当選した横内氏は、元自民党衆院議員として「国とのパイプ」を生かし、当時の総務相に交付税の増額を求めるなどの要望活動を展開。県費負担は32億円まで削減された。

 しかし、建設予定地の地盤がもろく、崩落を防ぐためにトンネルの構造を見直すなどの対策が必要となった。残土に含まれる重金属の処理にも想定以上の時間と費用を要した。

 2度の工期延長に伴い、県費負担は増大し、18年7月には124億円となった。長崎知事は知事選で「最大限の削減を目指す」と主張。自民党衆院議員時代の「国とのパイプ」を強調し、横内氏の支援も受けて初当選した。

 3月には下部温泉早川IC―南部ICの開通時期が19年度中から20年内にずれ込む見通しとなった。県費負担は164億円に膨らみ、横内氏が削減する前の額に近づいている。

2006年2月 六郷―富沢ICの整備計画が新直轄方式に

07年7月   横内知事、県費負担が177億円から32億円に減額されると発表

16年11月  増穂IC―新清水JCTの全面開通予定が2年遅れて19年度に

17年3月   増穂―六郷IC開通

18年7月   南部―富沢ICの開通時期が「18年度中」から「19年夏」にずれ込み

19年2月   長崎知事就任

19年3月   富沢IC―新清水JCT、六郷―下部温泉早川ICが開通

        19年度中を目標としていた下部温泉早川―南部ICの開通時期が20年内にずれ込み

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614247 0 ニュース 2019/06/01 05:00:00 2019/06/01 05:00:00 2019/06/01 05:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/06/20190601-OYTNI50004-T.jpg?type=thumbnail

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