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    まとめ読み「NEWS通」

    日大アメフト、危険なタックル問題

    • 日大選手(中央下)が関学大QBを背後からタックルして負傷させたシーン(関学大提供)
      日大選手(中央下)が関学大QBを背後からタックルして負傷させたシーン(関学大提供)

     アメリカンフットボールの日本大学と関西学院大学の定期戦で、日大の選手が関学大のクオーターバック(QB)に危険なタックルをして負傷させた問題で、関東学生アメリカンフットボール連盟は、日大の内田正人前監督と井上奨前コーチを、最も重い除名処分とすることを決めました。タックルをした選手及び日大に対しては、今年度のシーズン終了まで公式試合の出場資格停止処分を課しました。一連の流れをまとめました(肩書や年齢は当時)

    日大前監督・コーチ除名、日大今季出場停止(5月30日)

    • スポーツ庁の鈴木大地長官(右端)と面会し頭を下げる(右2人目から)日本アメリカンフットボール協会の国吉誠会長、清水裕司専務理事、関東学生アメリカンフットボール連盟の柿沢優二理事長(29日午後8時4分、東京都千代田区で)=大石健登撮影
      スポーツ庁の鈴木大地長官(右端)と面会し頭を下げる(右2人目から)日本アメリカンフットボール協会の国吉誠会長、清水裕司専務理事、関東学生アメリカンフットボール連盟の柿沢優二理事長(29日午後8時4分、東京都千代田区で)=大石健登撮影

     日本大のアメリカンフットボール選手(20)が関西学院大の選手に危険なタックルをした問題で、関東学生アメリカンフットボール連盟(柿沢優二理事長)は29日、東京都内で臨時理事会を開き、内田正人前監督(62)、井上(つとむ)前コーチ(29)を、最も重い除名処分とすることを決めた。

     タックルをした選手及びチームに対しては、今年度のシーズン終了まで公式試合の出場資格停止の処分を科した。タックルは前監督、前コーチからの指示だったと認定した。臨時理事会終了後、柿沢理事長らはスポーツ庁の鈴木大地長官に処分内容などを報告した。

     このほか、森(たく)ヘッドコーチが無期限の資格剥奪(はくだつ)(登録抹消)となった。関東学連によると、反則行為による除名処分は初めてという。除名は最高意思決定機関である一般社団法人の社員総会の決議が必要になる。出場資格停止については、選手は再発の危険が払拭(ふっしょく)されたことが確認でき、チームは原因究明と抜本的な改革を行って十分な改善がされたことを関東学連が承認すれば、解除するとした。

    タックル受けた関学大選手が復帰 「また勝負を」と日大選手の復帰望む(5月28日)

    • 試合終了後、報道陣の質問に答える危険タックル問題で負傷した関学大の選手(27日午後、大阪府吹田市で)=横山就平撮影
      試合終了後、報道陣の質問に答える危険タックル問題で負傷した関学大の選手(27日午後、大阪府吹田市で)=横山就平撮影

     アメリカンフットボールの危険なタックル問題で、全治約3週間のけがを負った関西学院大の選手(19)が27日、大阪府吹田市のエキスポフラッシュフィールドで行われた関西大との交流戦に出場した。負傷後、初めて試合に出場した関学大の選手は、競技をやめる意思を示している日本大の選手(20)に対し、「正々堂々とルールの中で、また勝負できれば」と復帰を望んだ。日大の内田正人前監督(62)と井上奨前コーチ(29)については、言及を避けた。

     関学大の選手は6日に行われた日大との定期戦で背後からタックルを受け、右膝軟骨の損傷などのけがを負った。数日前から練習に復帰し、27日は後半からクオーターバック(QB)として、タッチダウンパスを決めるなど勝利(27―16)に貢献した。

     日大の選手から受けたタックルについては「何が起こったか分からなかった。気づいたら膝と腰を痛めて上を向いていた」と振り返った。その後の騒動には「戸惑うときもあった」と困惑を隠さず、「スポーツ界すべてが、ルール内でしっかりプレーできるようになってほしい」と話し、早期の決着を望んだ。

    「日大の回答矛盾」関学側が会見(5月27日)

    • 日大からの再回答を受けて記者会見に臨む、関学大の鳥内秀晃監督(右)と小野宏ディレクター(26日午後、兵庫県西宮市で)=横山就平撮影
      日大からの再回答を受けて記者会見に臨む、関学大の鳥内秀晃監督(右)と小野宏ディレクター(26日午後、兵庫県西宮市で)=横山就平撮影

     アメリカンフットボールの危険なタックル問題で、関西学院大の鳥内秀晃監督(59)と部の運営を統括する小野宏ディレクター(57)が26日、兵庫県西宮市の同大学で記者会見を行い、日本大からの再回答書について「内容には多くの矛盾が存在し、真実とは到底認識できない」とし、日大との定期戦を当面、中止することを発表した。

     24日付の再回答書は、23日の日大の内田正人前監督(62)と井上奨前コーチ(29)の記者会見での主張をほぼ踏襲したもので、「直接反則行為を促す発言をした事実は確認されておりません」と、前監督らの宮川泰介選手(20)への指示を改めて否定。「反則行為をやらざるを得ないと思わせてしまうような状況に追い込んでしまった」とし、「(指導者と)選手との間の意識の差が、今回の問題の本質」などとこれまでの主張を繰り返した。

     関学大は、日大が宮川選手から聞き取りをしないまま回答していることなどを問題視。「きわめて不自然な点が多く、指導者が真実を語っていると信じるには根拠が不足しており、誠意ある回答として受け取れない」とした。(日大再回答書の要旨はこちら)


    日大の大塚学長が記者会見(5月26日)

     アメリカンフットボールの危険なタックル問題で、日本大の大塚吉兵衛学長が25日、東京都内で記者会見し、「失墜した(大学の)信頼を回復すべく、これから真摯に取り組んで参りたい」と述べ、問題をめぐる一連の大学側の対応について謝罪した。

     (会見の主な一問一答はこちら)

    危険タックル指示を否定~内田前監督と井上コーチが会見(5月24日)

    • 危険なタックルの問題について記者会見する日大アメフト部の内田正人前監督(右)と井上奨コーチ(5月23日撮影)
      危険なタックルの問題について記者会見する日大アメフト部の内田正人前監督(右)と井上奨コーチ(5月23日撮影)

     アメリカンフットボールの危険なタックル問題で、日本大の内田正人前監督(62)と井上奨コーチ(29)が23日、東京都千代田区の日大本部で記者会見を開き、内田氏は「私からの指示ではない」と自らの指示を否定した。

     井上コーチも「クオーターバック(QB)を潰してこいと言ったのは確か」と、発言を一部認めたが、「闘志を出してやれという思いだった」と述べた。この問題で日大側が会見するのは初めて。

     22日に記者会見した日大の宮川泰介選手(20)は、危険行為があった5月6日の試合前日、井上コーチから内田氏の言葉として「相手のQBを1プレー目で潰せば(試合に)出してやる」と聞かされたと証言。この点について、井上コーチは「そういう気持ちで行け、QBを潰していくことを監督に言って覚悟を決めてほしい」という意味だとし、「けがをさせることを目的とはしていない」と重ねて強調した。

     2人は記者会見の冒頭、負傷した関西学院大学の選手(19)やその家族、関学大アメフト部関係者に加え、会見に至った宮川選手に対して「あのような気持ちにさせてしまい、申し訳ございません」と謝罪した。

    「潰せ」発言は認める

     午後8時に始まった会見に黒いスーツ姿で出席した内田前監督と井上コーチ。冒頭、関西学院大の選手らに謝罪し、宮川選手にも「誠に申し訳ない」と述べ、約10秒間深々と頭を下げた。

     会見では記者団から、宮川選手の説明に対する見解を求める質問が相次いだ。

     宮川選手は、内田前監督や井上コーチから反則行為を指示されたと説明しているが、内田前監督は「タックルをしろというようなことは、私からの指示ではない」と否定。宮川選手が試合当日、「クオーターバック(QB)を潰しに行くので僕を使ってください」と内田前監督に伝えた際、「やらなきゃ意味ないよ」と宮川選手に話したとされた点についても、「言っていないと思う」と述べた。その上で「ルールは守るのが原則で、まさかああいうことになるとは予測していなかった」と話した。

     一方、井上コーチは、宮川選手に「相手のQBを潰してこい」と指示したことについては「言ったのは真実」と認めたが、「けがをさせることが目的ではない」「それぐらいの(本気の)気持ちで行ってこい、という意味だった」と釈明を繰り返した。

     さらに、関学大の選手がけがをすれば秋の試合で有利になるといった趣旨の発言をしたとされたことについても否定。ただし、結果的に宮川選手の反則行為につながったことについては「過激な表現になってしまった」と非を認め、「監督の考えをくみ取って選手に伝えないと、と思っていたが、僕の表現で選手に間違ったことをさせてしまった」と反省の言葉を口にした。

     約2時間に及んだ会見の終盤では、日大側が「同じ質問ばかりなので、打ち切ります」などと発言。報道陣が反発して混乱する場面もあった。(会見の一問一答はこちら

    「監督・コーチが指示」~日大選手が会見で謝罪(5月23日)

    • 記者会見で、謝罪の言葉を述べる日大アメフト部の宮川泰介選手(5月22日撮影)
      記者会見で、謝罪の言葉を述べる日大アメフト部の宮川泰介選手(5月22日撮影)

     アメリカンフットボールの危険なタックル問題で、関西学院大の選手(19)を負傷させた日本大の宮川泰介選手(20)が22日、東京都内で記者会見を開き、内田正人前監督(62)とコーチから反則行為を指示されたことを明らかにした。宮川選手は「大きな被害と多大な迷惑をかけたことを深く反省している」と謝罪した。この問題を巡っては、警視庁が傷害容疑で捜査を始めた。関東学生アメリカンフットボール連盟も事実関係を調査しており、月末をめどに競技団体としての処分をする。(宮川選手の陳述書全文はこちら

     代理人弁護士の同席で会見した宮川選手によると、練習でのプレーが悪かったという理由で、危険行為があった5月6日の試合の3日前から実戦形式の練習を外され、2日前に内田氏から大学世界選手権の日本代表を辞退するよう指示されたこともあり、精神的に追いつめられた。

     試合前日には、井上奨コーチから監督の言葉として「相手のクオーターバック(QB)を1プレー目で潰せば(試合に)出してやる」と聞かされたと証言。さらに「『QBを潰しにいくので僕を使ってください』と監督に言いに行け」と指示され、試合当日、内田氏に伝えたところ、「やらなきゃ意味ないよ」と念を押されたという。井上コーチからは「QBがけがをして秋の試合に出られなかったらこっちの得だろう」とも言われていたため、宮川選手は「相手を潰すぐらいの強い気持ちでやってこいという意味ではなく、けがをさせるという意味」と捉えていたことも明かした。

     また、11日に両親とともに内田氏と井上コーチに会った際、指示があったことを公表するよう父親が求めたが、拒否されたとした。

     18日には被害選手と両親らに面会して謝罪したことも明かした宮川選手は、日大の対応の遅さなどを理由に、自ら記者会見を開くことを決めたという。

    ◆日大「潰せは強く当たれ」

     宮川選手の会見を受け、日大は「『1プレー目で(相手の)QBを潰せ』という言葉は本学フットボール部において『最初から思い切って強く当たれ』という意味。誤解を招いたとすれば、言葉足らずであったと心苦しく思う」とするコメントを広報部が発表。宮川選手と内田氏らの「コミュニケーションが不足していたことは反省している」とした。

     日大は、15日付の関学大の抗議文に対する回答書で、「指導と選手の受け取り方に乖離(かいり)が起きていたことが問題の本質」と主張していた。

    ◆関学監督「真実語ってくれた」

     関西学院大は宮川選手の会見を受け、鳥内秀晃監督(59)と負傷した選手(19)の父親の奥野康俊氏(52)のコメントを発表した。

     鳥内監督は宮川選手の説明について、「愕然としている。この事案はアメリカンフットボールあるいはスポーツの範ちゅうを超えているものだと改めて感じた。今後は警察の捜査にも委ねられることになるだろう」と驚きを隠さなかった。

     その上で「非常に具体的だったので真実を語ってくれたと感じた。宮川選手の行為そのものは許されることではないが、勇気を出して真実を語ってくれたことには敬意を表したい。立派な態度だった」と評価した。

     奥野氏は「激しい憤りを覚える。監督やコーチが最初から自分の息子をけがさせようとしていた。(内容次第では)被害届を取り下げる準備もあったが、今回の会見を見て刑事告訴も検討せざるをえない」と述べた。

     また、関学大は22日、宮川選手と両親が18日に、関学大選手と両親に対して謝罪に訪れていたことを認めた。宮川選手に何らかの不利益が生じる可能性があることや宮川選手本人が明らかにすることが大切だとの考えから、部と奥野氏が、ここまで公表を控えていたと説明した。

    関学選手が被害届~父、日大に不信感(5月22日)

    • 記者会見する、負傷した選手の父・奥野康俊さん(左)(5月21日撮影)
      記者会見する、負傷した選手の父・奥野康俊さん(左)(5月21日撮影)

     アメリカンフットボールの危険なタックル問題で、負傷した関西学院大の選手(19)が21日、傷害容疑で大阪府警に被害届を出した。父親が同日、大阪市内で記者会見し、「日本大学監督の指示があったかどうか。真相を明らかにしたい」と理由を語った。試合は東京都内で行われており、管轄する警視庁が捜査する見通し。

     「故意であったら許せない。日大には、憤りを通り越して不信感しかない」。父親の奥野康俊さん(52)は時折、涙を見せながら訴えた。奥野さんは6日、東京都調布市であった日大との定期戦を観戦。司令塔のクオーターバック(QB)で出場した長男が、日大選手にタックルを受けた場面は見ておらず、後に映像で確認したという。危険なプレーに憤りを感じ、3日後の9日、府警に相談。21日、長男と妻の3人で警察署を訪れ、日大選手を特定したうえで、被害届を提出し、受理された。

    日大アメフト監督が辞意(5月20日)

    • 謝罪し、頭を下げる日大の内田正人監督(5月19日)
      謝罪し、頭を下げる日大の内田正人監督(5月19日)

     アメリカンフットボールの試合で、日本大の選手が危険なタックルで関西学院大の選手を負傷させた問題で、日大の内田正人監督(62)が19日、大阪(伊丹)空港で「一連の問題は、すべて私の責任。監督を辞任します」と語った。問題が起きてから内田監督が公の場に現れたのは初めて。これに先立ち、負傷した選手と保護者に会って謝罪した。自身が選手の行為を指示したかどうかについては24日をめどとする関学大への再回答で明らかにするとした。

     危険なプレーは今月6日、東京都内で行われた定期戦で起きた。関学大の選手がパスを投げ終えて約2秒後、無防備になった背後から日大の選手が激しくタックルし、関学大の選手はひざなどに全治3週間のけがを負った。日大の選手はその後も反則を犯すなどして資格没収(退場)処分となった。

     内田監督が反則行為を容認したとする見方に対して、日大は15日付の関学大への回答書で「指導者による指導と選手の受け取り方に乖離(かいり)が起きていたことが問題の本質」と説明。内田監督はこの日、自身の指示について言及しなかったが、選手の反則をとがめなかったことを認めた。

     内田監督は日大OBでコーチを務めた後、2003年に監督就任。一度、監督を退いたが昨季復帰し、全日本大学選手権決勝「甲子園ボウル」で27年ぶりの優勝に導いた。

    「全て私の責任」~沈黙2週間、ようやく姿

     「すべて私の責任です。弁解もいたしません」――。日本大のアメリカンフットボール部の選手が、試合中に危険なタックルで関西学院大の選手を負傷させた問題で19日、辞任を表明した日大の内田正人監督(62)は、謝罪の言葉を繰り返した。問題の試合から約2週間。ようやく公の場に姿を見せた内田監督だったが、反則の指示を自ら行ったかどうかについては具体的な発言はせず依然、問題の全容は不透明なままだった。

     この日午後3時半ごろ、大阪(伊丹)空港で報道陣に囲まれた内田監督は冒頭、「監督を辞任いたします。そして弁解もいたしません。すべて、この一連の問題は私の責任でございます。誠に申し訳ございません」と数秒間、深々と頭を下げた。

     東京都内で行われた6日の定期戦での衝撃的なシーンは、6日夜からSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)などを通して広がり、騒ぎは大きくなった。この時点で「私が辞任して新しい日大をつくっていかないといけないと思っていた」と退く意思を固めていたという。辞任については「関学大に謝罪する前に辞任すれば、誠意がないということになる」と説明した。

     一方で、自身の指示があったかどうかについては「関学大に文書でもって回答いたします」と話すにとどまった。社会問題化していることについても「おわびするしかない」と繰り返した。内田監督はこの日、関西学院を「かんせいがくいん」ではなく「かんさいがくいん」と誤った校名を何度も口にした。

     内田監督は帰京後、羽田空港でも改めて自らの責任に言及したが、大学の常務理事職については「違う問題だ」と明言を避けた。

     昨年、27年ぶりに全日本大学選手権決勝「甲子園ボウル」で関学大を破った内田監督は、日大OBで現役時代には攻撃ラインとしてプレーした。当時の指導者は日大の代名詞でもあるパス攻撃の隊形「ショットガン」を作りあげた篠竹幹夫元監督。2003年シーズンから引き継いだ内田監督は篠竹元監督の指導法を受け継ぎながらも、雨の日には「選手もぬれているから」と傘をささずに何時間も練習を見守ることもあった。

     1年間、監督業から離れ、復帰した昨季、学生日本一に輝き、喜びの涙を流した。その一方で、厳しい指導に部を去った選手も少なくなかった。

    関学大「疑念消えず」~日大が危険行為の指示否定(5月18日)

     日本大のアメリカンフットボールの選手が危険なタックルで関西学院大の選手を負傷させた問題で、関学大は17日、記者会見を開き、日大から届いた問題の行為に関する見解などの回答書を公開した。日大側は意図的な乱暴行為の指示などを否定したが、関学大側は「疑問、疑念は解消できておらず、誠意ある回答とは判断しかねる」と批判。改めて事実を確認し、経緯を明らかにするよう求めた。

     問題のタックルがあったのは、今月6日に東京都内で行われた両校の定期戦。

     兵庫県西宮市内で開かれた17日の会見には、関学大の鳥内秀晃監督(59)と小野宏ディレクター(57)が出席。テレビカメラ10台以上、約120人の報道陣が集まり、異例の生中継が行われた。

     関学大によると、回答書で日大は負傷した選手らに謝罪したものの、危険なタックルについては内田正人監督(62)の指示ではなかったとし、「指導者による指導と選手の受け取り方に乖離が起きていたことが問題の本質」などと説明した。また、関学大が、内田監督が一部メディアに「あれぐらいやっていかないと勝てない」などと反則を容認するとも受け取れるコメントをしたとしていることについて、回答書では「本意ではなく、撤回する」とした。

     しかし、関学大は内田監督らからの直接謝罪がないことや、日大の選手が6日の試合に限って突然悪質な行為に及んだことを問題視。反則をした選手がとがめられることなくその後も反則を繰り返したことについて、「監督・コーチが容認していたと疑念を抱かざるを得ない」と述べ、改めて事実確認と回答を求めた。

     この問題を巡っては、関学大が今月10日付で、日大に問題のプレーについての見解と謝罪などを求める文書を送付。日大は15日にコーチが回答を持参した。

    ◆ネットに動画 一気に拡散

     関学大が問題のプレーの悪質さを把握したのは試合翌日の7日だった。試合の日、関学大ベンチはパスの行方を追っていたため、後方にいたパスを投げた選手へのラフプレーに気づかなかったという。映像を確認した鳥内監督は「こんなプレーは初めて。あってはならないこと」と憤った。

     危険なタックルをした日大選手は、U―19(19歳以下)日本代表に選ばれ、昨年12月の全日本大学選手権決勝「甲子園ボウル」ではフェアプレーに徹していた。にもかかわらず、今回は度を越した反則を犯し、関学大のQBはひざなどに全治3週間のけがを負った。

     今回の問題はSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を通じて拡散していった。試合の映像自体が動画サイト「ユーチューブ」にもアップされ、一気に社会問題となっていった。関学大の小野ディレクターも「昔であれば(一般の人の目に触れずに)水掛け論で終わったかもしれない」と話した。

     一方で、日大側は問題発覚後、記者会見などを開いていない。関学大の鳥内監督は大学で常務理事の要職も務める内田監督について「大学の中でも地位のある人なので、しっかりと記者会見してわびてほしい」と語った。

    日大監督は指示を否定~学内調査で(5月17日)

     今月行われたアメリカンフットボールの試合で、日本大の選手が過度な反則となる危険なタックルをして、相手の関西学院大の選手を負傷させた問題で、日大の広報は16日、内田正人監督が学内の調査に対し、危険なプレーなどの「指示はしていない」と回答したことを明らかにした。また、選手らへの聞き取りも行った結果、「(大学としては)意図的でないと認識している」とした。

     聞き取り調査でタックルをした選手は「けがをさせてしまったので謝りたい」と話したという。関学大が求めていた見解と謝罪などについて、日大が15日に回答した。

    日大が関学大に回答持参~選手は腰の靱帯損傷(5月16日)

     今月6日に行われたアメリカンフットボールの日本大学と関西学院大学の定期戦で、日大選手の過度の反則行為により、関学大の選手が負傷した問題で関学大は15日、日大のコーチがプレーの見解などを求める文書に対する回答を持参したことを明らかにした。関学大は17日に改めて記者会見を開き、日大の回答の内容と、対応を発表する。

     また、関学大は15日、激しいタックルを受けて左脚のしびれなどを訴えていた選手が精密検査を受け、腰の靱帯損傷と診断されたことを明らかにした。神経に損傷は見当たらず、日常生活には問題ないレベルまで回復したという。後遺症が出る可能性は極めて低く、8月末に開幕するリーグ戦には支障ないとの認識を示した。

    日大選手の危険タックル波紋~無防備の関学選手がけが(5月15日)

     アメリカンフットボールの日本大学と関西学院大学の定期戦で、日大の選手が過度のラフプレーを行い、関学大の司令塔、クオーターバック(QB)を負傷させた。この問題を受け、スポーツ庁の鈴木大地長官は14日の定例記者会見で、「非常に危険なタックル」と述べ、事実関係の説明を求める考えを明らかにした。

     問題のプレーは6日、東京都調布市内での試合で発生。関学大のQBがパスを投げ終え、無防備になった背後から、日大守備選手が激しくタックル。関学大の選手はひざなどに全治3週間のけがを負った。この日大の選手はその後も同様の反則を繰り返し、さらに相手選手を殴って資格没収(退場)処分となった。鈴木長官は会見の中で「どういう考えでああいうプレーに至ったのかを探り、安心、安全なスポーツ環境を整備していくことが重要だ」と話した。関東学生連盟はこの選手を暫定的に対外試合出場禁止とし、日大の指導者を厳重注意。日大はHP上に謝罪の文章を掲載したが、関学大側は16日を期限に日大にプレーの見解と謝罪などを求める文書を送付している。

     防具を身につけて、ボールを保持していない選手に対しても接触が出来るアメフトでは、公式規則の中で、パスを投げた直後のQBやパントを蹴ったあとのキッカーなどを「無防備なプレーヤー」と定義。それに対する接触には特に厳しい罰則が適用される。今回は、パスを投げた直後ではなく、しばらくたってからの、度を越したハードタックルで、反則の中でも「相手に重大な負傷をもたらす危険がある、過度あるいは悪質な反則」と定義される「ひどいパーソナルファウル」が適用された。

     関東学連は、今後、規律委員会で最終処分を下す方針。20日に予定していた法政大学戦など日大の春季オープン戦3試合が中止になったと発表した。また、日本協会は国吉誠会長がHP上で「スポーツマンらしからぬ行為、故意に相手を傷つけることは絶対に許されない」と呼びかけた。両校は東西の名門。昨季の全日本大学選手権決勝「甲子園ボウル」でも対戦し、日大が27年ぶり21度目の優勝を果たした。関学大は日大を上回る28度優勝している。

    2018年05月30日 11時15分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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