西日本豪雨 各地で甚大な被害相次ぐ

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 活発化する前線の影響で、近畿や四国を中心に記録的な大雨が続きました。各地で土砂崩れや河川の氾濫が相次ぎ、大きな被害がでています。これまでの被害をまとめました。(写真特集「西日本 記録的な大雨」は、こちらから、「西日本豪雨 捜索と復旧」はこちらから)

<被害の状況>

エコノミークラス症候群、原因と症状と対策(8月4日)

 西日本豪雨では、多くの被災者が避難所での生活や車中泊を余儀なくされている。注意したいのが、「エコノミークラス症候群」。足の静脈にできた血栓(血の塊)が移動して肺で詰まる病気で、命に関わるケースもある。水分を十分に摂取し、足をマッサージするなどの対策が必要だ。

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命守った「まず避難」…西日本豪雨生存者の証言(7月26日)

 西日本の広範囲を襲った豪雨の死者は200人を大きく超え、平成に入って最悪の豪雨災害となった。一方で、自宅などに大きな被害を受けながら、早期に適切な判断をして生き延びた人たちも少なくない。生存者の証言から、避難のポイントを探った。

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倉敷市真備町の断水、全戸解消…豪雨で浸水被害(7月24日)

 西日本豪雨で浸水被害を受けた岡山県倉敷市真備(まび)町の7600戸で24日、断水が解消され、すでに復旧していた地域も合わせて全8900戸で水道水が飲めるようになった。

山陽道の通行止め解除、JR山陽線福山まで再開(7月14日)

 読売新聞のまとめでは、14日現在、豪雨による死者は13府県で200人となった。死者・行方不明が299人に上った1982年の長崎大水害以来の被害となった。行方不明者は4県で48人。断水世帯数は依然として20万戸を超え、広島、岡山両県を中心に5946人が避難所に身を寄せている。

豪雨を「特定非常災害」に指定、政府が閣議決定(7月14日)

 政府は14日午前の持ち回り閣議で、西日本豪雨を「特定非常災害」に指定することを決定した。豪雨災害の深刻さを踏まえ、被災者の生活支援を充実させる。

被災地ボランティア、地元在住限定の自治体も(7月13日)

強い日差しの中、自宅から避難所に向かう女性ら(13日、広島県坂町で)=野本裕人撮影
強い日差しの中、自宅から避難所に向かう女性ら(13日、広島県坂町で)=野本裕人撮影

 西日本豪雨の発生後、初の3連休となるのを前に、被災地ではボランティアの受け入れ準備が本格化している。厚生労働省によると、13日午前5時現在、岡山、広島、愛媛県など12府県内の計57市町の社会福祉協議会が災害ボランティアセンターを設置している。

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災害情報メール、一部の人に届かず…岡山県(7月13日)

 岡山県は12日、大雨や避難指示などの情報を事前登録者に送る災害情報メールが、豪雨被害の起きた6日夜~7日昼、一部の人に届かなかったり、遅れたりしたと発表した。

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西日本豪雨死者、200人に…菅官房長官発表(7月12日)

 菅官房長官は12日の記者会見で、西日本豪雨による死者が200人になったと発表した。このほか心肺停止1人、行方不明者は21人に上る。

断水被害24万戸

 断水被害も広島、岡山、愛媛を中心に11府県約24万戸に及び、生活への影響は長期化している。被災地では厳しい暑さが続いており、東日本大震災後に新設された「災害時健康危機管理支援チーム(DHEAT)」が12日、岡山県で初めて活動を開始した。

 厚生労働省のまとめでは、断水が続いているのは広島県20万6868戸、愛媛県2万1610戸、岡山県9609戸など。原因の多くは、送水管の損傷や浄水場の冠水などで、各自治体が復旧作業を急いでいる。

 広島県では、広島市の川から呉市に水を引き込む送水トンネルに土砂が流れ込むなどしたため、呉市などへの供給が停止。三原市などでも取水場が水没した。送水トンネルは13日、三原市の取水場は16日の復旧を目指すが、各戸への送水が可能になる完全復旧にはさらに時間がかかるという。

 愛媛県宇和島市では浄水場が土石流に襲われて再開不能となっており、復旧のメドは立っていない。

死者179人、不明61人に…炎天下の捜索続く(7月12日)

浸水で使えなくなり、道路脇の空き地に積み上げられた家財道具(11日午後、岡山県倉敷市真備町で)=鈴木毅彦撮影
浸水で使えなくなり、道路脇の空き地に積み上げられた家財道具(11日午後、岡山県倉敷市真備町で)=鈴木毅彦撮影

 西日本を襲った記録的豪雨は11日、さらに死者数が増え、被害が拡大している。読売新聞の同日午後10時現在のまとめで、死亡した人は12府県で179人に上った。行方不明者は、岡山県倉敷市真備まび町で新たに判明するなどし、6府県で61人となった。炎天下の被災地では、警察や消防などが捜索・救助や復旧作業に全力を挙げている。

 岡山県災害対策本部は同日午後2時現在の集計として、真備町を含む県内の行方不明者の氏名や住所などを公表した。行方不明者は当初、43人だったが、公表によって安否確認が進み、同日夜には18人となった。

6府県の8ダム、満杯で緊急放流…西日本豪雨(7月12日)

 西日本豪雨で、愛媛県・(ひじ)川の野村ダムなど6府県の8ダムの水量が当時、満杯に近づき、流入量と同規模の量を緊急的に放流する「異常洪水時防災操作」が行われていたことが、国土交通省への取材でわかった。一部の下流域では浸水被害も起き、ダムの許容量を超える深刻な豪雨だったことが改めて裏付けられた。

 今回の豪雨では、全国558の治水ダムのうち213ダムで、下流へ流れる水量を調整する「洪水調節」が行われた。このうち野村、鹿野川(愛媛県)、野呂川(広島県)、日吉(京都府)など8ダムで、異常洪水時防災操作で大量の放流が実施された。7日朝から昼過ぎまで異常洪水時防災操作が行われた野村ダムの下流域の愛媛県西予(せいよ)市では、氾濫による浸水被害で5人が死亡。鹿野川ダムや、野呂川ダムの下流域でも浸水被害が出た。

「必ず助けます」…市消防局ツイート、反響呼ぶ(7月12日)

 西日本豪雨の被災地・岡山県倉敷市真備町で、救助活動にあたる名古屋市消防局の公式アカウントのツイートが反響を呼んでいる。リツイート(転載)は11日までに約2万6000回、フォロワー数は約5倍に伸び、感謝のコメントが届いている。

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西日本豪雨、158人死亡56人不明…救助続く(7月11日)

 西日本を襲った記録的豪雨で、広島、岡山の両県を中心に10日も捜索と救助活動が続いた。読売新聞のまとめによると、同日午後10時現在、12府県で158人が死亡、7府県で56人が行方不明となっている。河川の氾濫で大規模な浸水被害が起きた岡山県倉敷市真備(まび)町での死者は計46人となり、被害の深刻さが浮き彫りになっている。

 被災地では10日、警察、消防、自衛隊、海上保安庁の計約7万5000人が捜索にあたった。真備町には約1100人と、ヘリコプター3機が投入された。真備町では高梁(たかはし)川の支流・小田川の堤防が決壊し、町全体の27%が浸水。捜索が難航していたが、水が引いて家屋内の調査が進み、新たに18人の死亡が明らかになった。

 

流木など引っかかり川氾濫、2万5千人避難指示(7月10日)

 10日午前11時過ぎ、広島県府中町の中心部を流れる榎川が氾濫し、周辺の住宅街に濁流が流れ込んだ。町は約1万1000世帯、約2万5000人に避難指示を出した。

 この時間帯に雨は降っていなかったが、町によると、流れてきた大量の木や土砂などが橋に引っかかり、水があふれ出したという。

 「川が氾濫している」との住民からの通報が町役場に相次ぎ、一部の住民らが役場にも避難しているという。

平成最悪、豪雨死者127人に…依然不明61人(7月10日)

 西日本を襲った記録的豪雨は9日、各地で捜索活動が行われ、人的被害が次々に判明した。読売新聞のまとめでは、9日午後11時現在、12府県で127人が死亡、7府県で61人が行方不明。豪雨災害の死者数としては、平成では最悪の被害となった。救援を待つ被災者の生存率が低下するといわれる「発生から72時間」を同日夜に迎え、警察や自衛隊などが懸命の捜索活動を続けている。

 豪雨災害で死者が100人を超えるのは、1983年に島根県などで起きた山陰豪雨災害(112人)以来となる。気象庁は今回の豪雨を「平成30年7月豪雨」と命名。期間は台風7号の影響で大雨が降った6月28日以降とした。同庁は、引き続き、地盤の緩みによる土砂災害への警戒を呼びかけている。

 6月28日以降に観測された72時間雨量は、高知県馬路(うまじ)村1203.5ミリ、岐阜県郡上(ぐじょう)市868ミリ、愛媛県鬼北(きほく)町533.5ミリなど22道府県119地点で観測史上最大を更新した。

 

平成以降最悪、豪雨死者110人に…不明62人(7月9日)

 西日本を襲った記録的な大雨で、9日午後4時現在、読売新聞のまとめでは、広島、愛媛、岡山3県を中心に12府県で110人が死亡した。警察、消防や自衛隊が捜索・救助活動を続けているが、行方不明者は依然62人に上っている。気象庁は、地盤の緩みなどによる土砂災害に加え、気温上昇による熱中症にも警戒するよう呼びかけている。

 

97人死亡、63人不明…迫る「発生72時間」(7月9日)

土砂に埋まった車(9日午前8時53分、広島県坂町で)=飯田拓撮影
土砂に埋まった車(9日午前8時53分、広島県坂町で)=飯田拓撮影

 西日本を中心とした記録的な大雨による被害は各地で拡大し、読売新聞のまとめでは、9日午後0時半現在、広島、愛媛など12府県で97人が死亡、8府県で63人が行方不明となっている。生存率が急激に低下するとされる「災害発生から72時間」が同日夜に迫るなか、自衛隊や警察などが不明者の捜索・救助活動に取り組んでいる。気象庁は11府県に出した大雨特別警報を8日までに全て解除したが、今後の土砂災害に警戒を呼びかけている。

 

豪雨死者78人に、広島で34人・愛媛19人(7月8日)

土砂や流木が流れ込んだ住宅地(7日午後1時23分、広島県坂町で、本社ヘリから)=菊政哲也撮影
土砂や流木が流れ込んだ住宅地(7日午後1時23分、広島県坂町で、本社ヘリから)=菊政哲也撮影

 活発化する前線の影響による記録的な大雨で、8日午後6時現在、読売新聞が各自治体などに取材して集計したところ、11府県で計78人が死亡、9府県で少なくとも56人が行方不明になっている。

 広島県では34人、愛媛県では19人、岡山県では13人が亡くなっているほか、岐阜、高知の両県などでも死者が出ている。

倉敷市長「取り残されている人、把握できない」

病院から自衛隊のボートで救助された住民ら(8日午前、岡山県倉敷市真備町で)=泉祥平撮影
病院から自衛隊のボートで救助された住民ら(8日午前、岡山県倉敷市真備町で)=泉祥平撮影

 記録的な大雨により広範囲で浸水被害が発生した岡山県倉敷市真備町(約8900世帯)では、付近を流れる高梁川支流の決壊で約4500棟が冠水するなど甚大な被害が起きた。現場付近から男女8人の遺体が見つかっており、県警が身元の確認を進めている。

 豪雨で高梁(たかはし)川水系の小田川や高馬川が決壊し、真備町の面積の27%にあたる約1200ヘクタールが浸水。倉敷市真備支所や公民館、学校も水没した。県によると、建物の屋上などに8日朝の時点で1000人以上が取り残されているとの情報があり、自衛隊や消防などがヘリコプターやボートなどで救出活動を続けた。周辺住民など約170人が一時孤立していた一般病院「まび記念病院」では、8日午後8時40分頃に全員が救出された。

 8日夕に市役所で記者会見した伊東香織市長は「これほどの急激な水位上昇は見込んでいなかった。水没した建物に、今もどれぐらいの人が取り残されているのか正確に把握できていない」とした上で、「救助活動に24時間態勢で取り組みたい」と話した。

西日本の記録的豪雨、死者68人・不明52人に(7月8日)

冠水したと思われる津保川沿いの地域。道路は泥をかぶっている(8日午前11時39分、岐阜県関市で、読売ヘリから)=佐藤俊和撮影
冠水したと思われる津保川沿いの地域。道路は泥をかぶっている(8日午前11時39分、岐阜県関市で、読売ヘリから)=佐藤俊和撮影

 活発化する前線の影響による記録的な大雨で、8日正午現在、読売新聞が各自治体などに取材して集計したところ、11府県で計68人が死亡、9府県で少なくとも52人が行方不明になっている。岐阜、高知、鹿児島の各県でも新たに死者が確認された。広島県では27人、愛媛県では18人が亡くなっている。

 総務省消防庁によると、8日午前5時時点で、広島県で約82万世帯、約184万人に避難指示・避難勧告が出されている。そのほか、岡山、岐阜など18府県で約92万世帯、約201万人に避難指示が継続している。

浸水で「獺祭」90万本廃棄へ…「復旧数か月」…山口(7月8日)

 土砂に押しつぶされた住宅、建物を突き破る流木、陥没した道路――。活発な梅雨前線による豪雨は7日、山口県内でも犠牲者が出るなど、大きな傷痕を残した。「まさか、こんなことになるとは」。

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大雨に爆風、降り注ぐ赤い物体「地獄のよう」…岡山(7月8日)

瓦や窓が爆風で壊れ、大雨で浸水した家屋(7日午後1時18分、総社市下原で)
瓦や窓が爆風で壊れ、大雨で浸水した家屋(7日午後1時18分、総社市下原で)
広範囲で水につかった家屋(7日午前8時49分、倉敷市真備町川辺で)
広範囲で水につかった家屋(7日午前8時49分、倉敷市真備町川辺で)

 活発化した前線がもたらした豪雨は、岡山県内に深い爪痕を残した。県内初の大雨特別警報の発表から一夜明けた7日、時間がたつにつれて、深刻な被害が次々と判明。総社市では工場が爆発したほか、倉敷市など各地で冠水による孤立が相次ぎ、岡山市などでも多くの住民が避難所に身を寄せた。特別警報は午後に解除されたが、気象庁は「これまでの雨で地盤が緩んでおり、引き続き警戒が必要」としている。

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消防士、濁流にのまれる…住民ら2階や屋根へ(7月8日)

堤防が決壊し、浸水した住宅の屋上で救助を待つ住民ら(7日午後0時31分、岡山県倉敷市で、読売ヘリから)=菊政哲也撮影
堤防が決壊し、浸水した住宅の屋上で救助を待つ住民ら(7日午後0時31分、岡山県倉敷市で、読売ヘリから)=菊政哲也撮影

 岡山県内では、河川の氾濫などが相次いだ。

 総社市日羽の国道180号では6日夜、通行止めの作業をしていた建設会社の警備員10人のうち2人が、増水した高梁たかはし川に流された。消防によると、2人の安否は不明という。

 総社市美袋では、救助作業に向かっていた消防士3人の乗ったボートが6日夜に濁流にのまれ、高梁川に流された。3人は7日昼までに救助された。

 高梁市のJR備中広瀬駅近くでは高梁川の氾濫で、14人が民家に取り残された。同市落合町阿部のコンビニでも、屋根などに住民らが避難。いずれも7日午後までに自衛隊員らに助け出された。

 高梁市落合町福地の特別養護老人ホームは1階全体が浸水し、利用者ら約90人が一時、2階に避難した。

 井原市西江原町では民家に土砂が流れ込み、女性1人が死亡。笠岡市茂平では、自動車部品工場「ヒルタ工業」に土砂が流入した。消防によると、男性6人が巻き込まれ、このうち2人が死亡した。

49人死亡、52人不明…土砂崩れ・河川氾濫(7月7日)

土砂や流木が流れ込んだ住宅地(7日午後1時23分、広島県坂町で、読売ヘリから)=菊政哲也撮影
土砂や流木が流れ込んだ住宅地(7日午後1時23分、広島県坂町で、読売ヘリから)=菊政哲也撮影

 活発化する前線の影響で、7日も近畿や四国を中心に記録的な大雨が続いた。各地で土砂崩れや河川の氾濫が相次ぎ、読売新聞のまとめでは、愛媛や広島など8府県で49人が死亡し、10府県で52人が行方不明となっている。大雨は5日から降り始め、気象庁は6~7日、長崎から岐阜にかけての計9府県に数十年に1度の重大な災害を対象とする大雨特別警報を発表。広い範囲が長時間にわたり影響を受ける異常事態となった。

 

首相「救命・救助に全力を」大雨で関係閣僚会議(7月7日)

濁流にのまれ、流された多くの車(7日午前8時25分、広島市安芸区で)=飯田拓撮影
濁流にのまれ、流された多くの車(7日午前8時25分、広島市安芸区で)=飯田拓撮影

 政府は7日午前、西日本を中心とした記録的な大雨による被害が相次いでいることを受けて、首相官邸で関係閣僚会議を開いた。安倍首相は「事態は極めて深刻な状況にある。人命第一の方針の下、救助部隊を遅滞なく投入し、被災者の救命・救助に全力を尽くしてもらいたい」と述べ、被害の拡大防止に万全を期すよう指示した。

アルミ工場で爆発十数人けが、浸水で原料反応か(7月7日)

 6日午後11時35分頃、岡山県総社市下原の金属加工会社「朝日アルミ産業」の工場が爆発した。近隣の民家に燃え移ったほか、爆風で周辺民家の窓ガラスが割れた。県警によると、少なくとも住民ら十数人がけがをしたという。市消防本部は、近くの河川があふれて工場が浸水し、原料と反応して爆発した可能性があるとみている。

福岡、広島など6県に大雨特別警報…気象庁(7月6日)

京都市西部の観光名所・嵐山などを流れる桂川は大雨で増水した(6日午前9時9分、京都市右京区で)=長沖真未撮影
京都市西部の観光名所・嵐山などを流れる桂川は大雨で増水した(6日午前9時9分、京都市右京区で)=長沖真未撮影

 本州付近に停滞する前線の影響で、6日も西日本を中心に記録的な大雨が降り続いた。気象庁は同日午後、福岡、佐賀、長崎、岡山、広島、鳥取の6県に対し、「生命に重大な危険が差し迫った異常事態にある」として大雨特別警報を発表した。特別警報は、昨年7月5日の九州北部豪雨以来1年ぶりで、2013年の運用開始から10回目となる。

 同庁によると、5~6日の24時間雨量(6日午後6時40分現在)が最も多かったのは、高知県馬路村うまじの686ミリ。佐賀市では464.5ミリ、福岡市393ミリだった。また、京都市右京区(290ミリ)、堺市堺区(216ミリ)など14地点では、観測史上最大を記録した。

 7日午後6時までに予想される24時間雨量は、最大で四国400ミリ、九州300ミリ、関東甲信・東海・近畿・中国200ミリ、北陸150ミリ。全国的に9日には雨が収まる見通し。

 読売新聞のまとめでは、6日までに3人が死亡、5人が行方不明になっている。

 また、6日正午までに、近畿や九州、四国を中心に全国で、避難指示が少なくとも29万人、避難勧告が200万人に出された。

 京都府亀岡市の大路次川では6日未明、無人の車が見つかり、近くの女性(52)が下流の大阪府能勢町で遺体で見つかった。広島県安芸高田市では、川に流されて行方不明となっていた男性(59)が6日、心肺停止の状態で見つかり、死亡が確認された。

路面が陥没し車が巻き込まれた国道201号(6日午前9時25分、福岡県飯塚市で)=有馬友則撮影
路面が陥没し車が巻き込まれた国道201号(6日午前9時25分、福岡県飯塚市で)=有馬友則撮影

 北九州市門司区では住宅が土砂崩れに巻き込まれ、2人が行方不明。福岡県警は当初、9人前後が巻き込まれ、6人が救助されたとしていたが、実際には、3人が巻き込まれ、救助されたのは1人だった。

 大雨特別警報は、1時間に50ミリの雨が3時間続くほどの降水量が予想される地域に気象庁が発表し、最大限の警戒を呼びかける。2011年の「紀伊水害」をきっかけに、2013年から運用が始まった。

気象庁、各地で記録的大雨を予想

 7日午前6時までに予想される24時間雨量は、最大で四国400ミリ、関東甲信・東海・九州北部300ミリ、近畿・中国・九州南部250ミリ、北陸200ミリ。その後の24時間でも、関東甲信から九州にかけて数百ミリの雨が降る恐れがある。大雨は8日まで続く見通し。気象庁は「河川や農業用水に近づかず、洪水や土砂災害の危険が高い場合は夜になる前に避難してほしい」と呼びかけている。

20万人に避難指示・勧告 大阪など3府県(7月5日)

校舎1階の窓付近まで迫った土砂を見つめる神戸大の関係者(5日午後0時21分、神戸市灘区で)
校舎1階の窓付近まで迫った土砂を見つめる神戸大の関係者(5日午後0時21分、神戸市灘区で)

 前線と湿った空気が流れ込んだ影響で、西日本各地は5日、激しい雨に見舞われた。土砂災害の恐れが高まったとして、午後1時現在、神戸市で約10万人に避難勧告が出されたほか、大阪北部地震で震度6弱を記録した大阪府茨木市や、神戸市で避難指示が出るなど、3府県の15市町で計約20万人に避難指示・勧告が出された。

 兵庫県猪名川町では5日午前9時30分頃、50~60歳代の男性作業員3人が排水管に流された。3人は病院に搬送され、1人が死亡した。2人は負傷したが、命に別条はないという。県警川西署などによると、死亡した作業員が最初に流され、救出に向かった2人も流されたという。3人は当時調整池の排水口に詰まったゴミを除去していた。

 神戸市灘区の神戸大では、3階建て校舎の裏斜面(高さ約3メートル)の土砂が崩れた。土砂は1階の窓付近まで迫ったが、けが人はいなかった。大学は避難勧告を受け、休校にした。

北海道内各地で大雨被害 河川氾濫恐れ(7月5日)

降り続ける雨で激しい濁流となっている湧別川(5日午前9時2分、北海道遠軽町の遠軽橋付近で)=金成真也撮影
降り続ける雨で激しい濁流となっている湧別川(5日午前9時2分、北海道遠軽町の遠軽橋付近で)=金成真也撮影

 北海道内は5日、南西部を中心に大雨に見舞われた。岩内町は町内の川が氾濫する可能性があるとして、355世帯の660人に避難勧告を発令し、最大49人が避難した。

 奥尻町では、早朝に町道沿いののり面で土砂崩れが発生。約50メートルにわたり町道に土砂が流れ込んだ。この影響で町内の約80戸が停電した。

 東日本高速道路などによると、5日午前5時45分頃、八雲町の道央自動車道国縫インターチェンジ(IC)―八雲IC間でも長さ約50メートルにわたって土砂崩れが起きた。片側1車線の対面通行道路をふさぎ、通行車両1台がのり面に乗り上げた。けが人はいないという。4日に大雨が降ったオホーツク地方でも引き続き降雨があり、網走川や湧別川などの水かさが増した。

北海道南・天人峡温泉 足止めの客が避難(7月5日)

V字形に折れた「いわね大橋」
V字形に折れた「いわね大橋」

 北海道北部を中心に降り続いた雨は4日に小康状態となったものの、5日からは道南地方を中心に再び大雨となる見込みで、札幌管区気象台は、土砂災害や河川の増水に引き続き警戒を呼びかけている。

 遠軽町では4日朝、湧別川の「いわね大橋」で、橋桁の中央部が陥没しているのが発見され、通行止めとなった。増水で橋脚が傾いたのが原因とみられる。傾きは少しずつ大きくなっているという。

<亡くなった方々(氏名判明分)>

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<命を守るために>

関係省庁の防災情報ページ

内閣府
国土交通省
気象庁

災害用伝言板の利用方法

 携帯電話などのインターネット接続機能で、被災地の方が伝言を文字によって登録し、全国の携帯電話などから伝言を確認できます。詳細は、下記の各社ページでご確認下さい。

NTTドコモ災害用伝言板
KDDI(au)災害用伝言板サービス
ソフトバンク災害用伝言板/災害用音声お届けサービス
ワイモバイル災害用伝言版サービス

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