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    老後破産

    「40代で子宝」夫婦の誤算…「老後破産」の現実(5)

    2回目の“貯まる時期”がない!?

     ところが、子どもが生まれたのが遅いと、この2回目の“貯蓄が貯まる時期”が短い、あるいはまったくない状況となる。Aさんの場合、下の子が大学を卒業するのはAさんが65歳ごろとなるので、2回目の“貯まる時期”はゼロだ。すると、なんとか1回目の“貯蓄が減る時期”を乗り越えられたとしても、2回目の“貯蓄が減る時期”が乗り越えられない。つまり、老後破産となる可能性がある。

     世帯主である夫が30歳に最後の子どもが生まれた場合で、子どもが22歳となるのが52歳。2回目の“貯蓄が貯まる時期”は8年間。35歳に生まれた場合は3年間。38歳以降に生まれた子どもが大学などを卒業するのは定年退職後で、2回目の“貯蓄が貯まる時期”がまったくないことになる。43歳以降に生まれた場合は、定年再就職があったとしても、その期間に教育費が終わらない可能性が高い。その場合、かなりのペースで貯蓄を減らすことになり、老後の生活に不安を残すことになる。

    子どもが遅い夫婦は、教育費がオーバーペースになりやすい

     もう一つ、子どもが遅い夫婦が老後破産となりやすい要因がある。子どもが生まれた時点ですでにある程度の年齢となっており、サラリーマンであれば、収入が高くなっていることが多い。このことが、老後破産の原因になっている。

     子どもが小さい頃は、1回目の“貯蓄を貯める時期”である。この期間に、その後の教育費を貯めておく必要があるのだが、子どもが遅い場合、すでに収入が増えているために、大学などの進学費用を準備しても余裕がある。するとその余裕を、教育費に充当してしまいがちなのだ。家計に余裕があり、ある程度の貯蓄があると、塾や習い事などにより多くの費用をかけてしまう傾向がある。また、中学校、小学校のうちから私立に進学させるケースも多い。子どもにしっかりとした教育を受けさせたいというのは、親にとって自然な思いだ。ところが、それが教育費のオーバーペースになりやすい。

     子どもが早くできた場合は、まだ収入が増えていないことが多く、毎月のやり繰りがぎりぎりいっぱいということが少なくない。余分に教育費をかける余裕もなく、自然と節約体質の家計となる。それが続くと、収入が増えた時に、より多くの貯蓄ができることにつながる。

     それに対して子どもが遅い夫婦の場合は、“今の時点”つまり、子どもが小さいうちは、教育費を多めにかけても、家計に問題はない。周りのママ友と比べて、「わが家は収入が多い」と感じてしまうこともある。しかし、それが夫婦の老後に影響してくるのだ。また、高学歴で教育に熱心な親が多いのも、教育費が多くなる要因になっているだろう。

     

     

    2015年12月14日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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