文字サイズ
    明日へ

    戦死より悲惨な餓死…作家 高橋弘希さん 35

    •  たかはし・ひろき 1979年、青森県生まれ。2014年、南方の戦線をリアルに描いたデビュー作『指の骨』で新潮新人賞。戦争を知らない世代による戦争小説として注目される。
       たかはし・ひろき 1979年、青森県生まれ。2014年、南方の戦線をリアルに描いたデビュー作『指の骨』で新潮新人賞。戦争を知らない世代による戦争小説として注目される。

     戦争を知ったのは、小学生の時の社会科や道徳で習った広島の原爆や、「はだしのゲン」「火垂るの墓」といったアニメや映画、ドキュメンタリーなど、幼少期の疑似体験からです。こわい、悲惨だと思っていました。二度と起きないでほしいという気持ちがありました。

     そんな戦争を、何かで表現したいと、中学生の頃から長い間、ずっと考えていたのですが、音楽などでは表現のしようがなかった。小説が一番やりやすかったのです。

     デビュー作の『指の骨』では、南方の戦線を描きましたが、戦闘行為による死がほとんどありません。飢餓や事故などで亡くなった場合ばかりです。戦闘で亡くなるのならまだしも、餓死などを「戦死」と言えるのかと思いました。むしろ戦死よりもっと悲惨なことになるのかなと。

     戦争はいずれ忘れられていく。学校の授業でやっても、実感は伴わないでしょう。だから、若い人が小説を読んで、少しでも実感してもらえればと思っています。

    2015年08月15日 05時19分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
    おすすめ
    PR
    今週のPICK UP
    PR
    今週のPICK UP
    ハウステンボス旅行など当たる!夏休み特集