人から人へ、潜伏期間でも感染…軽い症状でも捕捉の必要性

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 新型コロナウイルスによる肺炎で、国内でも中国・武漢市に滞在歴のない男性の感染が初めて確認された。人から人への感染が起きたとみられ、国内でも新たな対応を迫られる段階に入った。専門家は感染症対策の徹底を呼びかけている。

 「スピード感をもって対応したい」。厚生労働省の担当者が28日の記者会見で、こう述べた。武漢に滞在歴のない人の感染で、国内でも今後、さらに患者が増える懸念が強まったといえる。厚労省は今回のケースを踏まえ、原因不明の感染症を早く把握するために医療機関から保健所に報告するシステム「疑似症サーベイランス」の対象を拡大する方向で、運用の見直しの検討を始めた。

 このシステムは、2週間以内に武漢市に訪問歴があり発熱と呼吸器症状などがある患者と接触するなどし、同様の症状が出ている人が対象だが、漏れが出てくる可能性が明らかになったためだ。感染症に詳しい富山県衛生研究所の大石和徳所長は「発症から症状が進行するまで時間があるので、軽い症状の人も拾えるような対象の見直しが必要だ」と指摘する。

 中国政府の国家衛生健康委員会が28日に発表した診療指針では、感染者の中に発熱やせきなど肺炎特有の症状が出ないケースがあると指摘している。せきなどの飛まつが「主要な感染ルート」としたうえで、「接触による感染も起きうる」と明記した。診療指針は症状の特徴や治療の方針などをまとめたものだ。

 予防策について、大石所長は「過剰に心配することはないが、人混みなどは以前よりも警戒度を高めた方がよい。マスクの着用などせきエチケットやこまめな手洗い、アルコール消毒を取り入れるなど感染症対策を徹底してほしい」という。

 押谷仁・東北大教授(ウイルス学)は、潜伏期間にも感染力があるとされるため、より多くの患者がいる可能性があるとし、「毒性は重症急性呼吸器症候群(SARS)や中東呼吸器症候群(MERS)に比べかなり低いと思われる」と分析。そのうえで、「健康な人が感染した後に亡くなる確率はかなり低いが、一定の被害は起きてくる」と注意を呼びかける。

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1024397 0 医療・健康 2020/01/28 21:43:00 2020/03/10 15:42:58

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