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神奈川県立足柄上病院(松田町)などのチームは、新型コロナウイルスに感染して肺炎になった患者3人にぜんそく治療用の吸入薬を使用し、症状が改善したとする報告書を公表した。今のところ、3人とも経過は良好だという。同病院は、愛知医科大などと連携し、有効な治療法になるかどうか研究を続ける。
2日公表された報告書によると、吸入薬「オルベスコ」(一般名・シクレソニド)の治療を受けたのは、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」に乗船していた67~78歳の男女3人。
このうち73歳の女性は感染が確認された後、2月11日、同病院に入院。発熱や体のだるさなどを訴え、肺炎と診断された。重症急性呼吸器症候群(SARS)の治療で使われたことがあるエイズ治療薬を試したが、副作用が出たため中止。その後、吸入薬を使ったところ回復し、2月28日に退院した。
ほかの2人も2月16日に入院し、吸入薬の使用後、食欲が戻り、倦怠(けんたい)感などの症状が改善した。
報告書では、「今後の使用症例の蓄積と検討が望まれる」と指摘した。