ウイルス検出多いのは「トイレ床」「枕や電話機」「TVリモコン」…クルーズ船感染者の室内
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横浜港に停泊中に新型コロナウイルスの集団感染が発生したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の船内環境調査で、感染者が利用した部屋のトイレの床や枕、テレビのリモコンなどから高い頻度でウイルスの遺伝子が検出されたことがわかった。遺伝子は無症状の感染者の部屋からも検出された。国立感染症研究所が3日公表した。
同研究所によると、共用部分や乗員乗客の部屋など約600か所から採取した検体について、新型ウイルス特有の遺伝子(RNA)の有無を調べた。感染者が滞在した33部屋のうち21部屋から遺伝子が検出され、無症状の感染者に限っても、13部屋のうち10部屋から遺伝子が検出された。症状の有無にかかわらずウイルスが飛散している可能性が高いことがわかった。感染していない人の部屋からは検出されなかった。
ウイルスの遺伝子が多く検出されたのは、浴室内トイレの床(13か所)、枕(11か所)、電話機(8か所)、テレビリモコン(7か所)などだった。同研究所は「患者周辺のトイレや電話機などの清掃・消毒の他、日常的な手洗いや消毒がきわめて重要」と呼びかけている。