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「安楽死要件の議論の対象にもならない」医療関係者批判…ALS嘱託殺人

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 難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)の女性患者に頼まれ、薬物を投与して殺害したとして医師2人が京都府警に逮捕された事件で、2人が投与したのは海外の自殺ほう助団体で使われる睡眠薬だったことが捜査関係者への取材でわかった。

 薬物投与などで患者の死期を早める「安楽死」(積極的安楽死)は、国内では基本的に認められていない。東海大医学部付属病院で起きた事件の横浜地裁判決(1995年)で、例外的に認められる4要件が示されたが、今回の事件については、医療関係者らから「議論の対象にもならない」と批判的な声が上がっている。

 4要件は、〈1〉耐えがたい肉体的苦痛〈2〉死期が迫っている〈3〉肉体的苦痛を除去する他の方法がない〈4〉患者の明らかな意思表示――。京都府警は、女性の死期が迫っていなかったことや2人が主治医ではなかったことなどを挙げ、「安楽死とは考えていない」としている。

 神戸市で終末期の緩和ケアに携わる内科医の新城拓也さん(49)は「医師2人は主治医ではなく、女性との間に通常の医者と患者が築く関係があったと思えない。診察をしたかどうかも疑問で、死期が迫っていたと判断できる状況ではなかっただろう」と指摘。「患者本人が死を望んだということを盾に『誰もやらないから自分たちがやる』との考えから、正しい行為をしたと思い込んでいるのではないか」と首をかしげた。

 前田正一・慶応大教授(医療倫理)も「国内で安楽死が事実上認められていないのは、医療に関わる者にとっては常識。仮に患者側が望んでいたとしても、死期が迫っていないのに、死に至る薬を投与したのは、要件からも完全に逸脱しており、医師として非難に値する行為だ」と批判した。

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1364873 0 医療・健康 2020/07/25 15:40:00 2020/07/25 16:19:05 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/07/20200725-OYT1I50063-T.jpg?type=thumbnail

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