サービスの生産性、医療の世界でも大事…「公を担う民」も再生方法の一つ

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 コロナ禍で揺らぐ日本の医療体制。少子高齢化で必要とされる医療が大きく変わり、地域における病院の役割も見直しが迫られている。国内有数の診療体制を持つ亀田総合病院(千葉県鴨川市)で、5月まで約30年間、病院長を務めた亀田信介さんは、「公を担う民」が医療再生のカギを握ると言う。(医療部次長 赤津良太)

政策医療を担う民間病院に自治体の支援は不十分

 千葉県南部は東京に近い北部と異なり、人口減少と高齢化が進んだ過疎の地域です。当院のある鴨川市など3市1町の安房あわ地域は、人口約12万人で一つの医療圏を作っています。医療圏とは、救急など地域の人たちにとって必要な医療をひと通り受けられるエリアのことで、多くは複数の市町村で構成されます。医療法に基づき、各都道府県が決めています。

太平洋を望む開放的な景観を求めて、都心から移り住む高齢者も増えている。「健康づくりをサポートして、この地の魅力を高めたいですね」(千葉県鴨川市の亀田総合病院で)=鈴木竜三撮影
太平洋を望む開放的な景観を求めて、都心から移り住む高齢者も増えている。「健康づくりをサポートして、この地の魅力を高めたいですね」(千葉県鴨川市の亀田総合病院で)=鈴木竜三撮影

 過疎地域にある公立病院は、大半が施設の老朽化、医師や看護師などの医療スタッフの不足、経営難などの問題に直面しています。ただ、医業本体が赤字でも、自治体の一般会計などから補填ほてん(繰り入れ)を受けることが多く、経営の実態を知る住民はほとんどいないと思います。

 税金を投入する理由として、採算が合わない「政策医療」への取り組みがよく挙げられます。救急や小児、周産期などの医療のことですが、実際はかなりの部分を民間病院も担っています。しかし、こうした医療に取り組む民間病院に対して、自治体の支援は十分とは言えません。

 そもそも住民からすれば、公立か民間かではなく、どういう医療を提供してくれるかが最も大事なはずです。志の高い立派な公立病院もありますが、医療の世界でも公務員がやる仕事は、保障された身分に安住し、サービス精神に欠け、無駄も多くなりがちです。

赤字の公立病院の再生、民間手法で

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1474205 0 医療・健康 2020/09/13 09:23:00 2020/09/13 09:23:00 「あすへの考」亀田メディカルセンター、シニア・エグゼクティブ・プロデューサー、亀田信介さん(8月6日、千葉県鴨川市で)=鈴木竜三撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/09/20200908-OYT1I50046-T.jpg?type=thumbnail

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