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コロナ患者240人受け入れの精神科病院、感染対策徹底でクラスター抑え込み

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 東京都内では、医療機関で院内感染による新型コロナウイルスのクラスター(感染集団)が相次ぐ。一律の対応が難しい精神科の病院で大規模化するケースが目立つ。これまでに約240人のコロナ患者を受け入れてきた国内最大規模の精神科病院・都立松沢病院(世田谷区)は、職員や出入りする事業者への感染対策の徹底で、クラスターを抑え込んできた。(佐藤果林)

■240人受け入れ

搬送されてきたコロナ患者の処置をする看護師ら(3月上旬、東京都世田谷区の都立松沢病院で)=奥西義和撮影
搬送されてきたコロナ患者の処置をする看護師ら(3月上旬、東京都世田谷区の都立松沢病院で)=奥西義和撮影

 松沢病院の新型コロナ専用病棟。3月上旬、容体が急変した入院患者と、新たに受け入れる患者に同時に対応することになり、ナースステーションは張り詰めた空気に。血圧や血中酸素濃度を示すモニターの警報音が鳴る中、看護師たちは素早く防護服を身に着け、二重扉の奥の病室が並ぶ区域へと向かった。

 松沢病院が専用病棟を開設したのは昨年4月だ。これまで最大時に28病床を確保し、医師2人と看護師10人の常勤体制を取る。この1年で受け入れた患者は約240人。大半は他病院からの転院者だ。

 入院患者の8割が統合失調症や認知症を持っている。コロナ治療に加え、こうした疾患にも対応できる医療機関は多くはなく、看護師長の林恵子さん(49)は「我々が受け入れなければ患者は行き場所を失ってしまう。チーム一丸で対応しなければ」と話す。

 マスク着用や手指消毒、部屋からの外出自粛など、感染防止のための指示が伝わりにくい患者も多い。点滴を外したり、病室を出て歩き回ったりする患者もおり、ベッドから下りたことを感知するセンサーの設置や外からの施錠を行うこともある。林さんは「患者の疾患の程度に応じた感染対策を講じるのは、本当に難しい」と語る。

■繰り返し講習

 東京都によると、都内の医療機関では、昨年にコロナ感染が拡大してから今年3月末までに100人以上の感染者が出た病院は計11施設に上る。うち3施設は200人以上だ。都は「病院が公表していない」ことを理由に、一部の施設の名称を明らかにしていないが、関係者によれば3施設のうち2施設は精神科の病院だという。

コロナ患者対応の課題を語る斎藤前院長
コロナ患者対応の課題を語る斎藤前院長

 松沢病院では、これまでに職員計11人の感染が確認されているが、院内感染とみられる事例はない。コロナ患者を診る医師や看護師だけでなく、精神科の担当医や清掃などで病室に入る民間事業者にも感染対策の講習を繰り返し行っている。3月末まで院長を務めた後も、非常勤で患者を診る斎藤正彦医師(68)は「精神科病院には感染対策を取れない患者もいる。院内感染を防ぐには、職員や業者に感染対策の基本を繰り返し徹底するしかない」と説明する。

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1970740 0 医療・健康 2021/04/08 15:00:00 2021/04/08 15:00:00 搬送されてきたコロナに感染した患者の処置をする看護師ら(患者の顔をぼかしてください)(2日、東京都世田谷区の都立松沢病院で)=奥西義和撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/04/20210408-OYT1I50068-T.jpg?type=thumbnail

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