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患者2人にベッドは一つ、どちらを選ぶか…専門家「大阪の医療は崩壊寸前」

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 新型コロナウイルスの緊急事態宣言が12日から延長されるのを前に、病床の逼迫ひっぱくが深刻な大阪府の専門家会議座長の朝野ともの和典・大阪健康安全基盤研究所理事長=写真=が、読売新聞のインタビューに応じた。府が商業施設の休業要請などを継続することについて、「大阪の医療は、崩壊寸前だ。対策の手を緩める余地はない」と協力を訴えた。(矢沢寛茂)

 大阪府では、感染力が強いとされる「N501Y」変異の英国型が早くから拡大し、感染者が急増した。

 「これまで効果があった飲食店の時短要請などの対策が通用しなかった。成功体験から、『同じことをやれば』と思ってしまった。甘かった」

 第4波では、重症患者が第3波の3倍の速度で増加。4月13日に233人となり府が確保した重症病床数(227床)を超えた。重症患者が軽症・中等症病床で治療を受ける事態は約1か月続く。

 「入院が必要な患者が2人いるのにベッドは一つしかなく、どちらを選ぶかというところまで現場は来ている。がんなど本来必要な手術も止まっている。医療崩壊は目前に迫っている」

 府は、宣言延長期間中も、百貨店などの大型の商業施設などに引き続き休業を要請し、発令地域で唯一、イベントの無観客開催を求めることを決めた。

 「百貨店を閉めることが対策として有効かどうかの検証はできていない。でも、もしも有効なら、営業再開という選択が医療崩壊を招くかもしれない。今は対策を緩和する時ではない」

 どうすれば重症患者の増加に歯止めをかけられるか。

 「昨年8月以降のデータを分析すると、現在、1日当たり1000人前後の新規感染者数を400人以下に抑える必要がある」

 国内では英国型に加えて南アフリカ型やブラジル型などが確認され、より重症化したり、ワクチンの効果を低減したりする恐れがあるものも報告されている。

 「第4波を乗り越えても、第5波はもっと大きいかもしれない。大阪では多くの犠牲を払いながらも医療機関が協力して病床を積み上げてきた。こうしたフレキシビリティー(柔軟性)を生かしつつ、例えば集中治療室(ICU)を現在の2倍にあたる1000床程度にまで増やすなど思い切った対策を検討してほしい」

 英国型は関西を中心に拡大し、東京などでも従来型からの置き換わりが進む。次の変異型もどこで広がるかわからない。

 「どの自治体もウイルスの変異を把握できる体制を整備し、いち早く予兆をとらえられるようにすべきだ」

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2045200 0 医療・健康 2021/05/12 06:35:00 2021/05/12 09:45:28 感染状況と今後の見通しについて語る大阪府の新型コロナウイルス対策協議会の座長を務める朝野和典さん(大阪健康安全基盤研究所理事長)さん(7日午前、大阪市東成区で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/05/20210512-OYT1I50012-T.jpg?type=thumbnail

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