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横浜市立大の研究チームは12日、米ファイザー製の新型コロナウイルスワクチンを2回接種した日本人の9割に、英国型などの変異ウイルスの感染を防ぐ可能性がある抗体ができると発表した。日本人を対象に、変異型に対するワクチン効果を調べたのは初めて。

現在、国内外で使われているワクチンは、流行初期のウイルスをもとに作られており、変異型への効果が議論となっている。チームは、3~4月に接種を受けた同大付属病院の医師や看護師ら105人(24~62歳)に協力を呼びかけ、接種前後の血液に含まれる抗体を解析した。
その結果、2回目の接種から1週間後で、英国型に対して接種者の94%の抗体が十分な感染予防効果を示した。南アフリカ型には接種者の90%、インド型には97%、従来型(欧州型)には99%と、いずれも高い効果が見込まれた。
1回目の接種後2週間の時点では、従来型に対して接種者の6割で効果がみられたが、英国型や南ア型には2割、インド型には4割にとどまった。
チームは今後、効果の持続期間や、他のワクチンの効果についても調べるという。山中竹春・同大教授(臨床統計学)は同日の記者会見で、「ウイルスの変異が更に進まない限り、現状のワクチンで感染予防効果は十分に期待できるのではないか」と語った。