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札幌市の新型コロナウイルス感染者の宿泊療養施設で起きた運営スタッフのクラスター(感染集団)を巡り、調査に当たった国立感染症研究所が市に対し、スタッフの事務室が「密」状態だったと指摘していたことがわかった。感染者の急増を受けたスタッフの増員が背景にあるとみられる。感染の急拡大で、コロナ対応の最前線でも感染リスクが高まっている実態が浮き彫りとなった。

経路特定できず
市は5月20日、療養施設として借り上げている「アパホテル&リゾート札幌」で、看護師や市職員ら計10人が感染したと発表した。道内で施設の運用が始まった昨年4月以降、施設内のクラスターは初めて。事態を重く見た感染研が原因調査に入った。
市によると、施設内では、入所者の健康管理を担う看護師や医師の班のほか、市の一般職員らが、入退所の手続きを行う班と弁当の提供などをする班にそれぞれ分かれて業務している。感染は、入所者に接する看護師だけでなく、他の班の担当者にも及んだ。
スタッフは、感染者と接触する可能性のある業務では防護服の着用を徹底していた。また、自宅から通う人も多く、ホテル内で入所者から感染したか、ウイルスが外部から持ち込まれたか、感染研の調査でも感染経路は特定できなかった。