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コロナ未承認薬のアビガン処方、保健所長も同意…病院関係者の聞き取り開始

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 千葉県いすみ市の公立病院「いすみ医療センター」で新型コロナウイルス対策のアドバイザーを務めた男性医師(72)が今年8~9月、国内では新型コロナ治療薬として承認されていない内服薬の抗ウイルス剤「アビガン」を自宅療養者約90人に処方していたことがわかった。地元の保健所長も同意していた。県は6日、病院関係者からの聞き取りを始めた。

不適切処方を行っていた医師がアドバイザーを務めていた「いすみ医療センター」(4日、千葉県いすみ市で)
不適切処方を行っていた医師がアドバイザーを務めていた「いすみ医療センター」(4日、千葉県いすみ市で)

 厚生労働省によると、アビガンは新型インフルエンザ治療の承認薬。新型コロナに関しては、国内では臨床研究の一環として入院患者に処方でき、1万5000人以上に投与されている。ただ、動物実験で胎児に催奇形性が確認され、厚労省は「自宅療養で投薬はできない」と、自治体を通じて医療機関に連絡していた。

 これまで重大な健康被害は報告されていないが、事態を把握した厚労省は11月25日、「厳重な管理が必要な薬で遺憾」として同センターに報告を求めた。

 関係者によると、医師はセンターの医療 逼迫ひっぱく に備えアビガン使用を計画、8月に厚労省に臨床研究参加を申請した。車で来る患者に、センターに近い市施設へ向かうよう指示し、車窓越しにアビガンを渡していた。「第5波」の渦中だった当時、センターのコロナ専用病床は20床しかなく、医師は早期治療態勢の構築を訴えていた。医師は今月5日、読売新聞の取材に「お話しできない」と語った。

 処方を巡っては、病院管理者である太田洋市長と医師が9月、「自宅療養者に処方した結果、全員回復した」と薬剤名を伏せて発表していた。太田市長は6日の記者会見で、医師のアドバイザー解任を明らかにし、「私は治療方針をよく理解していなかった。医師とセンタートップ(病院長)、保健所長の同意でやった」と述べた。

 いすみ市を所管する 夷隅いすみ 保健所の松本良二所長は「(処方後に)医師が頻繁に往診しており、外来処方でも問題はない」、伴俊明・センター病院長は「医師に『いけない』と伝えたが、それ以上言えない空気だった」と、これまでの読売新聞の取材に答えていた。病院側は県の調査に対し「感染拡大で医療が一番逼迫した時期に一時的に対応した」と説明しているという。

 8月下旬にアビガンを処方された県南部在住の女性は発熱などでもうろうとした状態で処方の同意書にサインした。飲んだのは、医師に初回分として指示された9錠のみで、その後は「コロナの治療薬としては未承認だ」と周りの人に言われ、服用をやめた。5日後に回復し、残薬の返却は求められていないという。

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2576050 0 医療・健康 2021/12/06 23:48:00 2021/12/06 23:48:00 医師が11月末までアドバイザーを務めていた「いすみ医療センター」(4日午後3時47分、千葉県いすみ市で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/12/20211206-OYT1I50139-T.jpg?type=thumbnail

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