「心不全」アプリで自己管理を…病状悪化のリスクを自動評価、体調変化に気付きやすく

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 心不全患者が日々の血圧、脈拍、体重などを入力し、自己管理するスマートフォンアプリ「ハートサイン」を、三重大(津市)などのグループが開発した。患者が自分でデータを入力し続けると、アプリが病状悪化のリスクを自動評価し、早めの受診を勧めてくれるという。三重大は、複数の医療・保健機関と連携した実証実験を来月にも始める。

心不全のリスク管理アプリ画面と、開発を主導する土肥教授(三重大で)
心不全のリスク管理アプリ画面と、開発を主導する土肥教授(三重大で)

 心不全は、心臓の機能低下によって息切れやむくみが起こる病気で、血流低下によって臓器障害も引き起こす。高齢化に伴って国内の患者は増えている。

 心不全患者の多くは、かかりつけ医で受診し、「心不全手帳」に血圧や体重を記録することを勧められるが、十分に浸透しておらず、1、2か月ごとの外来時に診察を受けるだけ。患者自身が、血圧や体重の変化に気付くことが難しく、病状悪化・再入院の繰り返しが続くという。

 三重大大学院医学系研究科の土肥薫教授らのグループは昨年5月、心不全患者が自己管理できる専用アプリの開発に着手。富山市の医療システム開発会社「キュアコード」と契約を結び、多くの患者情報を持つNPO法人「みえ循環器・腎疾患ネットワーク」の協力も得て、今年度の三重県の補助事業として実験を行うことになった。

 アプリでは、日々の血圧、脈拍、体重のデータを折れ線グラフで表示する機能もあり、自身で体調変化に気付きやすくしている。スマートフォンを持ち歩くことで毎日の歩数を自動的に記録する機能もついている。

 さらに、家族など緊急連絡先と、かかりつけ医の登録も可能。将来的には、医療機関は、通院中の患者の情報をリアルタイムで把握でき、医療機関同士で情報共有することもできる。

 情報通信技術(ICT)を高度に取り入れた「スマートシティー」では保健センター、救急隊、介護施設などとデータ連携し、心不全患者の病状を街ぐるみで見守れるようになるという。

 早ければ月内にも、三重大医学部付属病院と津市内の循環器総合病院で、数十人の入院患者に使用してもらい、アプリの動作確認を始める。土肥教授は「まず津市内で、それから県全域で実績を上げて、いずれは全国に展開したい」と話している。

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