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新型コロナウイルスの感染者が2020年1月に国内で初めて確認されてから、2年が過ぎた。感染後、一定期間が過ぎて検査で陰性となってからも、
「下水のよう」

「コロナが治ってからも、こんなに嗅覚障害が長引くとは思っていなかった。『何で私だけ』と思い詰め、泣いてばかりだった」
昨年8月に感染が判明した京都市のパート従業員の女性(23)は語る。
感染時は、高熱と倦怠感が3日ほど続いたが、宿泊療養施設に入り、すぐに快方に向かった。ただ、熱が下がったと同時に何を食べてもにおいがしない、味がしないという状態に陥った。
味覚は徐々に回復したが、嗅覚は元に戻らず、カレーなど香りが強い食べ物には「下水のような異臭」を感じるという。結婚したばかりだが、自宅で料理をする時も味見ができず、「おいしい」が分からなくなったという。
耳鼻科に週1回通院し、治療費は月1万円以上かかる。医師からは「完治には1年以上かかるかもしれない」と言われている。
女性は「『コロナは重症化しないから大丈夫』と言っている若い人が多いが、治ってからも何か月、何年と後遺症に苦しむ人がいる。感染には本当に気をつけてほしい」と話した。
支え必要に
厚生労働省によると、コロナに感染した人が、陰性となって感染状態から脱した後も、感染中に起きた症状が続くことを「後遺症」と見なしている。現状では、コロナ感染以外に理由がなければ後遺症と考える「除外診断」で判断している。
愛知県内に住む70歳代の女性は感染後、倦怠感や息苦しさといった症状に悩まされて1年半になる。
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