高齢者にも聞き取りやすい話し方…40代記者が学ぶ

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 年をとると聞こえ方が悪くなる「加齢性難聴」は、症状が徐々に進むため、気づかぬうちにコミュニケーションに支障をきたすこともあります。周囲で手助けできることは何か。野村昌玄記者(46)が、京都光華女子大客員教授でオトデザイナーズ社長の坂本真一さん(55)を訪ね、高齢者にも聞き取りやすい話し方のポイントなどを学びました。

加齢で「不動毛」が抜け、高音聞こえにくく

加齢性難聴を理解するため、坂本さん(右)の指導で発音練習を体験する野村記者
加齢性難聴を理解するため、坂本さん(右)の指導で発音練習を体験する野村記者

 高齢化に伴い、難聴は極めて身近な問題です。ビジネスでも高齢層のニーズを捉えることが重要です。坂本さんは、介護用品の製品化やテレビコマーシャル作りの相談に応じています。企業向けに実施した研修は、これまでに40社近くに上るそうです。

 研修は、2時間の講義と1時間の実習で構成されており、記者は今回、このプログラムを受講しました。

 音は、空気の振動が波として耳の奥に伝わり認識されます。1秒間に繰り返す波の数「周波数」が大きいほど高音となります。耳の奥には渦巻き状の部位「内耳」があり、内部は「不動毛」という毛で覆われています。不動毛は聴神経につながっており、それぞれが異なる音を認識します。

音の識別テスト、2個聞き分けられず「中高年耳」判定

 加齢に伴い不動毛は、個人差はあるものの、20歳以降少しずつ抜け始めます。渦巻きの入り口近くには高音域を認識する聴神経が集中しています。年を取ると高音が聞こえにくくなるのは、この部分の不動毛から抜け始めるためだと考えられています。

 難聴が進むと、認識できる音が減り、大きな音声が「割れた」「ゆがんだ」ような音に聞こえ、パ行やサ行などの音の聞き取りも難しくなることが多いそうです。

 スライドや動画を使いながら、これらのメカニズムを説明してくれる坂本さん。40歳代半ば過ぎの記者に、「すでに難聴が始まっているかもしませんね」と言います。そこで、騒音が多い雑踏に紛れた状況で10個の音を識別するテストを受けました。このうち2個を聞き分けられず、「中高年耳」と判定されました。

単語の冒頭を強調し、口の動き見せるのがポイント

 続いて、自分の話し方が、高齢者に聞き取りやすいかのチェックです。ポイントは、〈1〉やや大きめの声で、ゆっくり、はっきりと話す〈2〉語頭(単語の最初の一音)に力を入れる〈3〉正面から向き合い、マスクはできる限りせずに、口の動きを見せる――などが挙げられます。

 「新宿三丁目」「バス停はそこの通りに出て、右手に80メートルです」などの例文を読み上げました。100点満点で、それぞれ90点、89点などの結果で、比較的高得点でした。坂本さんから「一文節、一区切りがはっきりしゃべることができていますが、話すスピードが速いですね」と指摘されました。

 日頃の取材では高齢者の方々にお話をうかがうことが多いので、アドバイスを生かして話すよう心がけるつもりです。

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1036749 0 レッツトライ! 2020/02/05 05:00:00 2020/02/05 05:33:03 2020/02/05 05:33:03 加齢性難聴を理解するため坂本真一さん(右)の指導で、発音練習を体験する野村昌玄記者(25日、埼玉県和光市で)=田中秀敏撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/01/20200124-OYT1I50081-T.jpg?type=thumbnail

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